北朝鮮「怒濤のミサイル発射実験」の先にあるもの 米韓軍事演習で激しくなっているプロバガンダ

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金正恩はしばしば韓国を「アメリカを主人として仕え、その貧しい約束を盲信する手下たち 」として見下し、「彼らは国と民族を破滅の淵に追いやるだろう」と予言している。

こうした扇動的なレトリックは、北朝鮮の断続的なミサイル発射実験のペースの加速に伴うものである。実際、ここ数週間で、大陸間弾道ミサイル(ICBM)「火星17号」、潜水艦発射の「戦略的巡航ミサイル」、水中核爆発装置の模擬実験が行われた。3月28日には、金正恩が、米韓の軍事基地を狙える短距離ミサイルに搭載可能な核弾頭「火山31」を新たに指定し、検査する様子を国営メディアが伝えている。

北朝鮮の意図を示す「解説者」による論評

同国の情勢をウオッチする人々の一部は、北朝鮮の意図を示す証拠として党機関紙『労働新聞』に3月17日と3月28日に掲載された無名の「解説者」による2本の論評(権威ある見解を示すためによく使われる)を挙げる人がいる。

この2本の論評は、軍事演習を「無謀な軍事的挑発」とし、最近発表された日本の防衛費増額を含む、地域におけるより広範な軍備増強と関連付けた。 また、昨年発足した韓国の保守系政権である尹錫悦政権が前政権から打って変わって安全保障を重視する厳しい姿勢へと政策転換したことに対しても「解説者」たちは不満を示している。

「アメリカと韓国の傀儡裏切り者は、北朝鮮を侵略しようとして、ますます好戦的で狂暴になっている」と、3月28日の論評は述べている。アメリカが先制攻撃の準備をしていると非難し、自国の核戦力で「自衛」のために行動する用意があると宣伝している。

北朝鮮は基本的にアメリカと交渉する望みを捨てていると、元情報アナリストのロバート・カーリン氏は言う。同氏は、韓国に関する情報サイト「38 North」の記事で上述の論評について執筆し、注目を集めた。

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