好発進「バイオハザード4」リメイク人気の納得理由 3月24日発売、クリアした人から称賛の声多数

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グラフィックやサウンドは新しく作り直されており、かなりの進化を感じ取ることができるだろう。カプコンのゲームエンジン「REエンジン」を使用し、フォトリアルで暗く不気味な世界をうまく表現できている。

とはいえ、それだけでは体験は昔とそこまで変わらない。ここに時代に合わせた調整と、ひとさじの変化を加えることによって、今遊んでも楽しいテレビゲームに仕上げているのである。

時代に合った調整によって古くささを感じない

『バイオハザード4』と『バイオハザード RE:4』の違いはいろいろあるが、まず挙げたいのは「レーザーサイトの有無」である。

原作では銃を構えるとレーザーサイトが表示され、どこを狙っているのか明確に表示された。一方、リメイク版では画面に照準が出るものの、レーザーサイトほど明確に狙っている場所が明らかになるわけではない(ただし、リメイクでもレーザーサイトをつけられる武器は存在する)。

「バイオハザード RE:4」のプレー画面
銃を撃つ際、レーザーサイトは表示されなくなった(画像は『バイオハザード RE:4』公式サイトより)

原作が出た当時は、この手の銃を撃つゲームに不慣れなプレーヤーは(とくに日本で)多かった。ゆえにレーザーサイトという明確なものがあったほうがよかったわけだが、今はバトロワ系ゲームなどの流行により、ゲーム内で銃を撃つ行為に慣れた人が多い。

ゆえにレーザーサイトはなくし、やや曖昧な照準にしても問題ないと判断したのだろう。この変更は細かい部分ではあるが、きちんと時代に合った調整といえる。ほかにもポーズ画面を経由せずに武器をリアルタイムで変更できるようにしたり、QTE(クイックタイムイベント、映像を見ている最中に画面に表示されるボタンを押すというもの)がなくなったりと、今のゲームらしい調整が随所で確認できる。

テレビゲームは非常に進歩が早い文化であり、とくに古いゲームは遊びにくさを感じやすい。レーザーサイトの削除をはじめ、その時代にあった細かな調整のおかげで、リメイクでも古くささを感じなくなるのである。

とはいえ、これだけでは新しいゲームだとは感じられないだろう。そこで重要になってくるのが「ナイフ」である。

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