資産1億円超え34歳が語る「FIRE後」の投資の変化 高配当株・連続増配株への「こだわり消失」の背景

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経済的自由や精神的な自由を得るために、どんな投資をしていけばいいのでしょうか(写真:foly/PIXTA)
「支出の最適化」と「収入の約8割を投資に回す」というマイルールの徹底を経て、30歳で金融資産7000万円を達成した投資家の穂高唯希さん。2019年に会社員を辞めてFIRE生活を開始し、約4年が経った現在の資産額は、1億円を超えるまでに成長しているといいます。
経済的自由や精神的な自由を得るために、どんな投資をしていけばいいのか。本稿では穂高さんの新著『経済・精神の自由を手に入れる主体的思考法 #シンFIRE論』より、一部抜粋・再構成してお届け。FIRE前後で変わった、穂高さんの投資術についてつづったパートをご紹介します。 

FIRE達成を境に、私の投資スタイルは大きく変わりました。

■FIRE前…「収入-支出」を最大化し、毎月給与の8割で、主に米国の高配当株・連続増配株を購入、配当金を積み上げる。基本的に売らず、長期目線で投資。

■FIRE当時…資産7000万円へ。「配当金>生活費」という目標は達成したので、近い将来に配当を多く出す高配当株にかぎらず、遠い将来に配当を多く期待できる増配株や、配当を出していない株もふくめて下落局面で購入をねらう。毎月買わずに、購入タイミングを計る。

■FIRE後(いま)…ルールなし。全面的にこだわり消失。配当を出していない株、ゴールド(純金)、短期投資、下落相場での空売りなど、なんでもあり。投資に割く時間は、平時は減り、変化の兆しを感じると増加。マクロ経済や金融政策、市場心理などを分析し、市場の変化に対応。資産1億2000万円へ。

「鉄の方針」がFIRE後に変わった理由

FIRE前は鉄の方針を掲げ、ひたすら愚直にその方針を徹底していました。目標は、生活費を超える配当金を得て、生活費をまかない、経済的な自由を得て人生の自由度を上げることでした。ところがFIRE後は、それまでの鉄の方針がウソのように、投資に対する従来の嗜好やこだわりが消失しました。

「お金は、人の役に立った結果として、ときに得られるもの」

「結局、だれかの役に立ち、感謝されるとうれしい」

自分の知見や個性、専門性をいかして人の役に立つことに、以前にも増して意義を感じはじめました。FIRE後にお受けした本の執筆や講師などの仕事も、会社員時代と比べ、仕事の意義をより考え、だれかの役に立ちたいという気持ちが増していったように思います。

次ページ時間が生まれるため、かならず別の収入が生まれる
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