日本の野菜種子は、なぜ海外でウケるのか サカタのタネが170カ国以上で売れる秘密

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キャベツの種は取るのが大変で、農家にとっては買ったほうが効率的

――好調な海外と比べて、国内市場は頭打ちの感がある。

農業の規模や耕作面積でいえば頭打ちかもしれない。だがまだまだシェアは取れると思っている。ブロッコリー、トウモロコシなどは比較的高いシェアを取っているが、そうでないものもたくさんある。

一つの例はトマト。品質もそうだが、病気にも強く、同時に味もいいものを出した。これが熊本など日本有数の産地に入りつつある。もともと国内2割のシェアだったのが3割を超えた。目標は5割だ。

遺伝子組み換えについての姿勢は?

ーーサカタでは遺伝子組み換えを一切行っていない

結局、一番大事なのは安全性。特に野菜は口に入る。それをどれだけ確認できるかがポイント。日本の消費者も抵抗を持っている。現在のところ参入は考えていないが、もし将来、遺伝子組み換えの品種を発表するときは事前に公表するとお話ししている。

ーー今後の戦略は?

引き続きアジア、新興国が重要なマーケットになる。国内と同じでまだまだシェアの奪取が必要。今後の成長に向け、今ある拠点の施設や人員を充実させることが必要だろう。

今後供給量が増えていくとすれば種子の生産地の確保も重要。M&A(企業の合併・買収)も、これまで8社、2部門を買収してきたが、機会があれば引き続き積極的に考えていきたい。また野菜だけでなく、花も重要。こちらもオリジナリティのある品種で挑んでいく。

田野 真由佳 東洋経済 記者

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たの まゆか / Mayuka Tano

2009年に大学を卒業後、時事通信社を経て東洋経済新報社に入社。小売りや食品業界を担当し、現在は会社四季報編集部に所属。幼児を育てながら時短勤務中。

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