【ガチ節水】プロが実践する「水道代節約」のコツ 電気代・ガス代の節約はもう限界…でも…
ただ、東京都水道局の給水区域に含まれていない武蔵野市、昭島市、羽村市などの「未統合市」エリアなどでは人口減少が続いた場合、今後、水道代値上げの可能性は十分にある。
「ならば都心部は関係ナシかというと、そうとも言いきれない。実はここ3年、コロナの影響で都心部の人口が地方へ流出しているんです。東京都内の水道代も、いつまでも安心とはいえません」
EY新日本有限責任監査法人・水の安全保障戦略機構事務局のリサーチによると、20年後の2043年までに、水道料金の値上げ率は全国平均で43%にも達する見込みだという。
金額でいえば、請求額が1.4倍に増える計算だ。水道代の未来が今後どうなるかはわからない以上、常に目を光らせておいて損はない。
使う水量の多い場所から節約すべし
水道は、電気やガスとは違い、安い会社に乗り換えるといったことができない。利用できる水道局が固定されている以上は、使う水量をコツコツ削るという意識が大切だ。
東京都水道局の調査による家庭水道の使い道の割合をみると、お風呂が40%、トイレが21%、炊事が18%、洗濯が15%。そのため、この多い順から水を減らしていけば節約効果がしっかり見込める。
では秋山さんがおすすめする節約テクは?
「お風呂ではダントツに『節水シャワーヘッド』。メーカーによって、節水率も40%~80%までさまざまなものがあります。つけ替えるだけで水量がセーブされるので、水を温めるための電気・ガス代もカットできて一挙両得です」
一般的なシャワーを1分間流し続けると、使う水の量は15リットルにもなるといわれている。これをどれだけセーブできるかが水道代の節約の肝だ。
シャワーヘッドには、手元のボタンでこまめに水を止められるものもあり、無駄遣いをカットできる。便利さの面からみても、買って損はない。
また、湯船に張るお湯の量を少なめにして、「半身浴」を習慣にするのも手。発汗作用で老廃物のデトックス効果が得られたり、血行が良くなることでむくみ解消効果も得られる。
湯船たっぷりにお湯を入れるよりも水圧の負担が身体にかからないため、心臓や肺が弱い人、高血圧の人にも試してもらいたい。
トイレでは、まず大小レバーの使い分けを徹底すること。
「そのうえで、タンク式のトイレでは『節水リング』『ウォーターセーバー』といった流れる水量をセーブするパーツをつけるのが手軽。ホームセンターで1000円前後で買えるものもあるので、コスパも十分」