部品不足が世界を巡る 自動車、スマートフォンの生産も打撃

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自動車生産の正常化は早くても夏ごろか

「自動車メーカーからは生産再開のメドすら聞こえてこない」。ある独立系の自動車部品メーカー幹部はため息をつく。震災から2週間でトヨタ自動車の減産は14万台、ホンダは軽自動車を含め3・3万台に及ぶ。トヨタでは2007年の新潟中越沖地震の際に完成車生産が3日間止まったが、「今回ほど長期の生産停止は過去にない」(トヨタ)。日本からの部品供給が滞ることで、北米での大がかりな減産も懸念されている。

自動車1台当たりの部品数は、約2~3万点に達するといわれる。自社の完成車工場は稼働できても、部品が1点でも欠ければ車を造れない。

あるホンダ系の部品メーカーでは代替可能な部品について、被災直後から海外を含め新規調達先を模索した。しかし「そういう企業には各社が殺到している」(同社)。23日の段階で、被災地域に工場があるホンダの取引部品メーカー約110社のうち、約1割で再開のメドが立っていない。

震災の影響は予想以上に長期化するのではないか--。株式市場ではそんな見方が出始めている。JPモルガン証券の高橋耕平アナリストは、「生産が始まっても、急な立ち上げは難しい。正常化は順調にいって7~9月」と予言する。

たとえば自動車部品のうち、7割近くを占めるのが鉄鋼。中でも、JFE条鋼の仙台製造所や東北特殊鋼の村田工場(宮城県)など、自動車向け特殊鋼の工場で多大な被害が出た。こうした部材は日本勢のシェアが高く代替が利きにくい。

さらに懸念されるのが、車載用の電子部品だろう。自動車制御用マイコンで世界シェア約4割を握るルネサスエレクトロニクスでは、茨城県ひたちなか市の那珂工場など計7工場が被災。特に那珂工場は自動車向けマイコンが中心であり、同社全体で見ても、半導体前工程の処理能力の約15%を占めている。

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