結婚相手出会えない理由「男女でズレる」残酷現実 好きにならない女と好きになってもらえない男

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つまり、「好きにならない女」と「好きになってもらえない男」が「結婚したいのに結婚できない」状態のまま、生涯未婚年齢を迎えてしまうという構図なのです。これは、もはや未婚云々の問題以前に「マッチング不全」状態にあると言えます。

だからといって、好きになれない相手と無理やり結婚させるわけにもいきません。「好きにならない女」が一定数いる以上、確実にその分の男は余ってしまいます。それでなくても、未婚男女の人口差があります。2020年の国勢調査段階では、430万人もの未婚の「男余り」です。現実的にはありえませんがすべての未婚女性が結婚したとしても、この430万人には日本国内には相手が存在しません。

好きになってもらえるように男が努力すべき?

「好きになってもらえるように男が努力すべきだ」という意見もありますが、努力してなんとかなるものならとっくになっているでしょう。そもそも、「自分の好きな相手に好きになってもらえないことを、自分の努力だけでなんとかできる」と妄信するならば、それはストーカー化してしまう。打つ手なしです。

若者の雇用環境や所得があがることは、こと未婚化の解消という面だけではなく、QOLの観点からも実現すべきことですが、それが婚姻に結び付く層もいる反面、「好きになってもらえない」層は取り残されてしまいます。

しかし、少し考え方の視座を変えてみましょう。何も恋愛や結婚だけがしあわせになる道ではありません。未婚でも、恋愛相手がいなくても、何かしら没頭できるオタク趣味のある人の幸福度は高いことがわかっています。

実は、不本意未婚の人たちの多くが陥っているのは、「結婚すればしあわせになれるはず」という思い込みです。別に未婚でもしあわせであっていい。そして、実はしあわせになることが先で、恋愛や結婚なんてものは、その後に付録としてついてくるものではないでしょうか。

そもそも「どうせ自分は不幸だ」と思いながら生きている人と恋愛したいとか結婚したいという人がいるわけがないのです。

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荒川 和久 独身研究家、コラムニスト

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あらかわ かずひさ / Kazuhisa Arakawa

ソロ社会および独身男女の行動や消費を研究する独身生活者研究の第一人者として、テレビ・ラジオ・新聞・雑誌・Webメディアなどに多数出演。著書に『「居場所がない」人たち』(小学館新書)、『知らないとヤバい ソロ社会マーケティングの本質』(ぱる出版)、『「一人で生きる」が当たり前になる社会』(ディスカヴァー携書)(ディスカヴァー携書)、『結婚滅亡』(あさ出版)、『ソロエコノミーの襲来』(ワニブックスPLUS新書)、『超ソロ社会』(PHP新書)、がある。

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