資源高を追い風に、三菱商事の今期純利益は1兆円の大台を突破する見通しだ。キャッシュが積み上がる中、新鉱脈をどこに見いだすのか。
エネルギー変革への投資を加速させる
――今期純利益は初めて1兆円の大台を突破する見通しです。
資源高と円安が追い風となっている。2022年4月に就任してから5月に中期経営戦略を発表し、その中で2025年3月期までの定量目標(連結純利益など)も公表したが、あまりにも世の中が変わり、資源価格については変動性が強いため、当初は目標数字に幅を持たすかたちで発表した。
ウクライナ問題などの地政学リスクに加え、(世界的に)金利も動きがあり、為替も振れ幅が短期の間に大きくなっている。こういった環境の中、自立的なグループ経営の強化を促す「循環型成長モデル」を通じて生産性・競争力をより高めて、きっちりとポートフォリオを意識しながら利益を出していくことを目指した。結果として、純利益が1兆円を超えるところまで来たのではないか。
来2024年3月期については、資源価格がどう動くか見えていないため、そういった動向を慎重に見極めつつ、今後も稼ぐ力を磨いていく。
――キャッシュが積み上がっていく中で、次の投資領域はどこに重点を置きますか。
この記事は有料会員限定です。
東洋経済オンライン有料会員にご登録頂くと、週刊東洋経済のバックナンバーやオリジナル記事などが読み放題でご利用頂けます。
- 週刊東洋経済のバックナンバー(PDF版)約1,000冊が読み放題
- 東洋経済のオリジナル記事1,000本以上が読み放題
- おすすめ情報をメルマガでお届け
- 限定セミナーにご招待