北海道の食料を本州に届けるべく、実現への動きが加速。
輸入食料の価格高騰を背景に、日本の食料基地・北海道と本州を結ぶ物流網の強化に関心が集まっている。その核として期待されるのが、現在の青函トンネルに並行する形で建設する「第2青函トンネル」構想だ。
大手ゼネコンやデベロッパー、総合商社などで構成され、政策提言を行う日本プロジェクト産業協議会(JAPIC)が、2020年に「津軽海峡トンネルプロジェクト」として発表した。
構想の中身はこうだ。直径15メートル、長さ31キロメートルの円形のトンネル内を上部トンネルと下部トンネルの2層に分け、上部を片側1車線の自動運転の専用道路とし、下部には避難通路兼緊急車両用通路と、単線の在来線貨物鉄道を通す。トンネルの断面を小さくし総延長も短くすることで、コストを削減する。
試算では、第2青函トンネルの事業費は7200億円。工期は15年間で、最短で2041年の開業を見込む。道路の通行料は大型車1万8000円(3600台/日)、普通車9000円(1日1650台/日)の設定で、年間36億円が見込まれる貨物列車からの線路使用料なども含めて、32年間で投資を回収する算段だ。
この記事は有料会員限定です。
東洋経済オンライン有料会員にご登録頂くと、週刊東洋経済のバックナンバーやオリジナル記事などが読み放題でご利用頂けます。
- 週刊東洋経済のバックナンバー(PDF版)約1,000冊が読み放題
- 東洋経済のオリジナル記事1,000本以上が読み放題
- おすすめ情報をメルマガでお届け
- 限定セミナーにご招待
無料会員登録はこちら
ログインはこちら