700万円以上「高級SUV」は誰が買っているのか? マカン/GLC/X3…主要6モデルの購入者を分析

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続いて、マカンとRXの“値引き額の少なさ”も目立つ。値引きに頼らず売れていることは、メーカーのブランディングがうまくいっていること、その結果としてロイヤルティの高い顧客を取り込めていることの表れである。

下取り額は、購入者ごとに下取り車が異なるので参考程度にとどめるが、最終支払額のデータを見ると、「マカン >> GLC > XC60・RX > Q5・X3」 となっている。

アウディ「Q5」。現行モデルは2021年登場(写真:アウディジャパン)

マカンとQ5はどちらもフォルクスワーゲングループであり、プラットフォームなどの一部を共有している兄弟車種である。ベースグレードの価格差も80万円ほどと1割程度しか差はないが、最終支払い額では約550万円のQ5に対し、マカンは約830万円と1.5倍もの差となっている。

購入者の世帯年収、性別・年代は?

高級車であるため、世帯年収のデータも確認してみよう。世帯年収1000万円以上の人が占める割合は58~70%と高く、1500万円以上までに絞っても2~3割、最も多いマカンでは5割近くとなる。

世帯年収であるため、共働きかどうか、子供の有無や人数といった家族構成による可処分所得の大小は異なるが、ユーザー像をうかがい知る手がかりにはなる。

どのような人々が各車を購入しているかをさらに理解するために、性別・年代構成を確認する。高額車両のため、若年層(20~30代)は少ない。最も少ないQ5では20~30代は5%未満であり、最も多いRXで3割程度、その他の車種は1~2割程度にとどまる。

その一方、当然であるが50代以上の割合が多くなっている。男女比では、男性が圧倒的に多い。一番男性の少ないXC60でも66%であり、GLCでは9割近くにのぼる。SUV自体が男性人気の強いボディタイプであり、今回取り上げた車種においても同様の傾向が見られた。

続いて、購入前に乗っていたクルマ(前有車)について見てみる。

1つめの特徴は、6車種すべてで「同一車種からの乗り換え」がもっとも多かったことである。デビューから一定以上の期間が経過していたり、モデルチェンジを実施していたりする車種もあるため、同一車種内での代替えが進んでいるようだ。

2つめの特徴は、「同一メーカー内からの乗り換え」の多さである。マカンの3位「ランドローバー レンジローバーイヴォーク」、RXの3位「トヨタ ヴェルファイア」を除き、すべて購入した車種と同じメーカーからの乗り換えである。

3つめは、同クラスのセダンやステーションワゴンからの乗り換えの多さである。GLCであれば「Cクラス」、X3であれば「3シリーズ」といった具合だ。まさに、ここ数年間のSUV人気を表していると言えよう。

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