手取り25万、4年で2000万貯めた男の驚く節約人生 借金300万から「節約と貯金が趣味」に変化の訳

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挙句の果てには、他力本願で、お金持ちの女性と付き合ってお金の問題から救ってもらいたいとさえ思っていました。本当に最低の思考回路です。

結局自分の人生は、自分で変えていかないと絶対に変わらないですよね。お金がないからこそ、節約してきちんと生活基盤を作らなくてはいけないのに、逆にすべてを諦めてしまっていました。「何をやっても無駄だ」と思い込んでしまい、何事も頑張り切れず、生活習慣もグタグタで悪循環の中にいました。

そんな感じで就職活動もほとんどせず、大学卒業後は無職になりました。でも大学の友人には見栄を張って「内定決まったよ」と大企業の名前を出したりして……。もちろん就職先は一切決まっていません。そんなふうに嘘をついているので、合わせる顔もなく、大学の卒業式にも行きませんでした。

その後は実家に帰って引きこもりのニート生活です。家から出るのは、両親と一緒にスーパーに行ってお菓子を買うときくらいでした。

ニートを半年した後に、このままではいけないとフリーターになりました。介護施設やコンビニでアルバイトをしながら、東京に出て面接を受けるの繰り返しでした。それでもなかなか就職先は決まらず、そんな生活を2年間続けていました。

なぜ2年も就活をして就職できなかったかというと、名だたる大企業ばかりを狙っていたからです。ここまできてもまだ見栄を張っていました。「失った時間を取り戻さなくては」という気持ちもありました。

一念発起した就活、重視したポイント

そんな中、とうとう両親からも「ずっとここに置いておけないよ」と言われました。そりゃそうですよね。「このままの生活を続けたら本当に詰むな」と考えて、やっといろんなものが吹っ切れました。見栄やプライドをすべて捨てて就活に取り組めるようになりました。

就活で重要視したのは、貯金できる会社だということ。社宅や住宅手当といった福利厚生があるか、ある程度の給料額はあるか、副業ができるか、といった観点で選んだのが今の会社です。

就職した後は、本業の他に時給1500円以上の割のいいアルバイトの副業もして、社会人1年目で250万円以上の貯金に成功して、奨学金を完済しました。借金がなくなり貯金ができたことで、心に余裕ができて自分に自信が持てるようになってきました。そうしているうちに、見栄やプライド、他力本願な考えもまったくなくなっていました。性格が変わったと思います。これは貯金をして一番大きなことでした。

仕事に対する考えも変わりました。もし今無職になったら、どんな仕事でもやるし、泥水をすすってでも生きる覚悟があります。

そしていまや節約・貯金が趣味となっていますが、初期の頃は本当にストイックに節約をしていました。それが最近、だんだんとスタンスも変わってきたのです。今は人生を豊かにすることにも興味が出てきて、お金を使うところも大切に意識していきたいと考えています。

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