MBAと中小企業診断士、リスキリングならどっちか 難易度、費用、評価、役立ち度などを徹底比較
MBAは学位なので、他の学位と同じように、取ったら一生何もする必要はありません。診断士は5年間の有期制で、更新するには実務従事ポイントの取得という難関が待ち受けています。
診断士で注意したいのは、資格取得後の維持・更新が面倒だという点です。5年の間に「知識の補充」と「実務の従事」という更新条件をクリアする必要があります。「知識の補充」は研修を受ければ済みますが、「実務の従事」の方は中小企業に経営指導するなど実務を担当し、所定のポイントを取得しなければなりません。
企業に勤務する診断士の多くは中小企業との接点が少なく、「実務の従事」ポイントの獲得に苦労しています。せっかく資格を取得したのに、「実務の従事」ポイントがネックになって休止・停止してしまうという残念なケースを見受けます。
大きな差はありませんが、深い学びができるのはMBAです。ともにマネジメントについて学び、学習科目はかなり重なっているので、身に付く知識の領域には大差ありません。MBAでは選択科目があり、自分の興味・関心にしたがって専門領域を深めることができるのに対し、診断士は決められた科目を学習します。
MBAでは、ケースを題材にしたディスカッションで学びます。一方、診断士の受験勉強は、テキストを読み、予備校講師の講義を聞くのが中心です。学びの深さや視野の広がりという点では、MBAに軍配が上がります。
以上から専門性を深めたいならMBA、浅く、広く基本を学びたいなら診断士といえます。ただ、MBAの専門性は、一般の修士課程のような深さはなく、診断士の学習や企業研修に比べて「少し深い」という程度です。
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