「住民からの蔑視も?」公務員のストレスの要因 クレームにも「公正中立」の公務員は反論できず

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トラブルになっている職員に対して腹が立っていても、対応する相手が変われば、態度が変わるということもあります。

また、対応者を変えて、持久戦に持ち込むことで、クレーマーの気力を削ぐことにつながります。クレームを言い続けるにもやはり気力と体力が必要ですから、こちらも複数の職員で順番に対応していきます(例えば、担当者→主任→係長→課長、のようなフォーメーションです)。また、庁舎管理担当や警察との連携なども、日頃から考えておくことが必要に
なります。

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当然のことですが、クレーマーに当たってしまった職員を、誰もフォローしなかったら、それはあまりにかわいそうすぎます。ある意味では、職員を見殺しにしていることと同じになってしまいます。

また、職員個人のクレーマー対応力を向上させることも必要です。具体的には、クレーマー対応の実例を知ったり、無駄なトラブルを生まない話し方を学んだりすることです。最近では、どの自治体でもクレーマー対応に力を入れており、研修も実施していますので、参加することも有意義です。

最近の職員について、「兄弟のいない一人っ子が多いため、兄弟げんかの経験がない」とか「コロナの影響もあり、対人関係スキルが育っていない」などとも言われますが、実践と経験こそが最大の研修で目の前のクレーマーにどう対応するかを、まず考えることの方が大事だと思います。

秋田 将人 著作家

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あきた まさと / Masato Akita

著作家。30年以上、自治体に勤務し、定年前に管理職として退職。在職中は、福祉・教育・防災などの現場から、人事・財政・議会などの官房系まで幅広く勤務。退職後は、書籍執筆、研修講師などを通じて、全国の公務員や自治体を応援する活動を行っている。また、別名義でWEBライター・ブックライターを行うなど、活動の幅も広げている。

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