ロッテリアは売却「バーガー業界」閉店相次ぐ理由 勝ち組マクドナルドとのロッテリアの決定差
当時、「北海道産ほくほくポテトとチェダーチーズに焦がし醤油風味の特製オニオンソースが効いたジューシービーフバーガー(仮称)」という長い商品名の、正式名称を客から募集するキャンペーンを行った。結果として、500万件を超える応募があり、「北のいいとこ牛(ぎゅ)っとバーガー」に決定。2016年2月に正式販売したところ、既存店売上高が前年同月比で29.4%も伸びた。
モスバーガーも2019年3月期に11年ぶりの赤字に転落した際、商品部門の組織再編を実施し、マーケットインの発想で新商品が開発できる体制を構築。実際、最近のモスバーガーには「グリーンバーガー」など、ヒット商品が多い。
一方、ロッテリアにも「エビバーガー」や「絶品チーズバーガー」などのヒット商品がある。しかし、来店動機を引き出すような、定期的なメニュー開発にはそれほど強くなかった。キャンペーンがチーズだよりになってしまっているところもあり、お店が飽きられた要因として無視できない。
1971年からある「ハンバーガー大学」
人への投資
マクドナルドといえば「ハンバーガー大学」が有名だ。マクドナルドの一号店のオープンは1971年だが、「日本で一番人材を育てる企業でありたい」という思いの下、そのオープン前にハンバーガー大学は開講している。経営不振に陥っていた2012年を境に、一時は受講者が減るとともに、スタッフの離職率も上がった。しかし、再度人への投資をし、サービスレベルの向上につなげている。
モスバーガーも2015年に「モスアカデミー」を設立。体系化された幅広い研修・教育活動を通じて、活躍する人材の育成・定着を目的としており、同社の櫻田厚会長が名誉校長を務めている。
人材の成長は顧客満足のベースとなるQSCの安定に結びつく。QSCとは、「Quality(クオリティ)」「Service(サービス)」「Cleanliness(クレンリネス)」の頭文字を取った略語だ。
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