日本を次々襲う「災害」に挑むテクノロジーの挑戦 最先端技術を駆使し、瞬時に対応できる環境へ
世界中でさまざまな想定外の事象が起きる中、日本社会では「気候変動」が切実な問題となっています。日本は言わずと知れた有数の災害大国であり、直近でも台風15号による静岡での水害、北陸・東北地方を襲った記録的大雨、静岡・熱海での土石流など、絶えず災害の脅威にさらされています。
災害への対策は限界が見えている
そうした自然災害から人々の命や資産を守るため、政府や地方自治体はさまざまな手法で防災・減災に取り組んできました。しかし、昨今の自然災害の多発化・激甚化への対応には、限界が見えています。
ハード対策に目を向けると、津波を防ぐための防潮堤や水害を防ぐための河川の堤防などの建設は今後も必要です。しかし、そうした建設には巨額の投資が必要で、メンテナンスにも毎年多くのコストがかかります。
それだけのコスト負担をしたとしても、東日本大震災のような想定を超えた規模の災害には歯が立たないという事実をわれわれは突きつけられました。
三陸沿岸各地は、歴史的に何度も津波に襲われてきたため、大規模な堤防が整備されていましたが、3.11ではそのほとんどが破壊され、押し流されてしまいました。中でも象徴的だったのは、「日本一」と称されて、世界から大勢の視察が訪れていた宮古市田老地区の二重の防潮堤が、やすやすと乗り越えられてしまったことです。
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