中国の偵察気球が日本にも米国にも厄介な理由 北ミサイル、米にとっての脅威が増したとの見方
橋下徹氏(番組コメンテーター、弁護士、元大阪府知事):自然を研究しているというのはその通りだと思う。最先端のテック企業の人たちの話では、数年もかからないうちに人工衛星を通じて気球をコントロール、操作できるようになるそうだ。
松山キャスター:米国は撃墜前に中国側が完全にこの気球をコントロールしていることを確信していると、国防総省が言っていた。かなり発達したものだという可能性はある。
佐藤氏:成層圏ドローンというものができていて、高度20km、30kmぐらいを100日間飛行できる。気球は一週間だ。100日間滞在できる無人機にどう対応するか。主権国家として、日本の上空にスパイ気球やスパイドローンが遊弋することを絶対に看過してはいけない。
“スパイ気球”撃墜可能に
松山キャスター:今回米国が撃墜した気球は高度約18kmを飛行していた。その高度だと、自衛隊のF-15戦闘機でも何とか撃墜することは可能だと言われている。気球によっては高度50kmまで上がることができるものも。
佐藤氏:日本のJAXA(宇宙航空研究開発機構)は高度50kmまで成功している。
松山キャスター:自衛隊の能力で高度50kmの気球撃墜は可能なのか。
佐藤氏:(高度)50kmになると、地上から発射するミサイルでないと届かない。戦闘機から撃つミサイルでは多分届かない。地上から発射する射程100kmを越えるようなミサイルは数十億円する。それで気球を撃墜するのか、となった場合、費用対効果は悪すぎる。気球が群れで来た場合はどうするのだ。全部ミサイルで撃ち落とすのか。相手からすれば逆に日本に負荷をかけることができる。(武器使用の)運用の話と法律の世界、現代の技術にマッチングする形でやらないと、日本の主権、公共の秩序維持を守れない時代が来ている。
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