「顔の見えない男性」に恋した彼女の"驚く顛末" 「メタバース婚活」で本気の恋愛はできるのか
紫亜さんと小賀さんは、知り合った翌日にメタバース内でデートをしています。
マッチングアプリだとしたら、マッチングした翌日にデートするということはほとんどありません。順調でも1週間ぐらいはメッセージのやり取りを重ね、やっとデートを提案するのが一般的です。当たり障りがない話題を選んでやり取りを続けているうちに連絡が途絶えることも多々あります。
2人はメタバース内のVR空間で何度かデートを重ね、お互いの性格も知ってから2週間後にリアルで対面しました。本名を知ったのは付き合ってからです。
話が合う人と出会いやすい
メタバースのほうが距離が縮まりやすいのは、趣味や属性が近い人が利用していることも関係しています。博報堂DYホールディングスが実施した「メタバース生活者意識調査」によると、2022年10月時点でメタバース利用したことがある人は8.3%で、知っている人も36.2%しかいません。
利用者にはゲームやVチューバー(バーチャルYouTuber:2Dや3Dのキャラクターアバターを使ってYouTube配信を行う人)が好きな人が多く、職種はエンジニア、デザイナー等の割合が高い。趣味や職種が近く、メタバースで出会っているというだけで「好きなワールドはどこ?」といった話題で自然と会話が盛り上がるのです。
小賀さんによると、ゲーム好きが多いのもメタバースの魅力だといいます。
「周りの女子はあまりゲームをしないので、ゲームが好きと言いにくかった。VRChatで出会う人は基本ゲーム好きなのでより話しやすいです」
メタバースの利用者は圧倒的に男性が多いのです。女性ユーザーも増加傾向だが2022年後半で男女比は8:2ほど。逆にこの男女比だからこそ、メタバースは女性にとって有利な出会いの場になる可能性も秘めているでしょう。リアルの結婚相談所は女性のほうが多く、女性が同年代男性に会おうと思ったら苦戦しやすいのです。
前出の佐藤さんは自身の“メタバース恋愛”をきっかけにして、現在、メタバースのマッチングアプリ開発を進めています。きっと自分たちのように、“バーチャルな出会い”が誰かの人生を充実させることができると考えているからです。
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