今年こそ!海外在住日本人が勧める「ケアンズ旅」 豪州はコロナ対策が成功、屋内でもノーマスク

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さて、そんなケアンズですが、日本からの飛行時間は7時間台とハワイとほぼ同じ。そしてなにより大きいのは、時差はたった1時間という点。「時差ボケ」に悩まされることもないので、着いた直後から楽しむことが可能です。とくに子どもは時差の調整が大変なので、家族連れには重要なポイントでしょう。

成田-ケアンズ直行便は週5便

注意が必要なのは、フライトが少ないことです。日本とケアンズを直行便で結ぶのはジェットスター航空だけで、2023年1月31日から成田-ケアンズ便は週4便から5便に増えましたが、以前の週7便には戻っていません。関空-ケアンズもまだ週3便です。そしてLCC(ローコストキャリア)なので、ビジネスクラスも現在主流のフルフラット型ではなく、新幹線のグリーン車のように幅広でリクライニング角度が大きいだけ。機内でのぜいたくはちょっと我慢していただくことになります。

便数については、ヴァージン・オーストラリア航空が2023年6月28日から羽田-ケアンズ便を毎日就航させると発表しています。日本に住む方々には聞きなれない航空会社かもしれませんが、オーストラリア国内ではカンタス航空に次ぐ規模の大手。そして注目は成田ではなく、羽田就航である点です。

同社は「2023年初頭よりチケットの販売開始予定」としていますが、1月31日現在未発売。6月末以降にケアンズ行きをお考えの方々は同社のウェブサイトを頻繁にチェックするといいかもしれません。

※ヴァージン・オーストラリア航空日本語サイト

気になる点は、使用機材としてボーイング737-8型機が予定されている点。これは通路が中央に1本だけあり、エコノミークラスの場合、その左右に3席ずつという小さな機材で、基本的には国際線でも短距離の国際線路線に用いられているものです(JALはほぼ同系統の737-800型機を中国や韓国便に使用)。天井の低さなどの圧迫感も約7時間のフライトではちょっと心配です。

また、白人の多い国への旅行で不安なのは、「アジア人ヘイト」かもしれませんが、この点に関してもオーストラリア、とくにケアンズでは心配することはないと思います。もともと人種の垣根は少ないですし、新型コロナウイルス対策が世界でも1、2を争うほどうまくいったこともあり、誰かにストレスをぶつける必要もないからでしょう。

ヘイトも戦争もなくなり、世界中を楽しく行き来できる日が来ることを願いつつ。まずはオーストラリアに遊びに来てください。

ケアンズ
「バンジージャンプ」。高所恐怖症でない方はぜひ(写真:クイーンズランド州政府観光局)
柳沢 有紀夫 海外書き人クラブ主宰 オーストラリア在住国際比較文化ジャーナリスト

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やなぎさわ ゆきお / Yukio Yanagisawa

世界100か国350人以上のメンバーを誇る現地在住日本人ライター集団「海外書き人クラブ」の創設者兼お世話係。会員たちとともに新潮文庫や朝日新書、角川つばさ文庫での共同執筆、「ジュニアエラ」(朝日新聞出版)、「ちゃぐりん」(家の光協会)、「サライ.jp」「BE-PAL」「@DIME」(いずれも小学館)、「日刊SPA!」「女子SPA!」(いずれも扶桑社)などでリレー連載などを手掛ける自称「世界を股にかけた世話焼きオジサン」。慶應義塾大学文学部人間科学専攻。オーストラリア・ブリスベン在住。

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