「男運ない」嘆く34歳女性が成婚できない真の理由 結婚する男・しない男の見極め方を仲人が考察

✎ 1〜 ✎ 155 ✎ 156 ✎ 157 ✎ 最新
著者フォロー
ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

印刷ページの表示はログインが必要です。

無料会員登録はこちら

はこちら

縮小

ただ、出会いがアプリだったので、年収がわからない。いくら稼いでいるかが気になった。200万円から400万円のところにチェックが入っていたのだが、200万寄りか400万寄りかで大きく違う。

1人暮らしをしているので、さすがに200万円はないだろうと思っていたのだが、あきらが結婚の話をにおわせ始めたときに、思い切って年収聞いてみた。すると、230万円だという。あやみのほうが倍以上稼いでいた。当然貯金もほとんどしていなかった。

そして、こんなことを言った。「僕は、ストレスがたまらない、好きな仕事をやりたいんだよね。あやみちゃんは公務員で、仕事が安定しているから、2人で力を合わせていけばいいよね」

完全にあやみの稼ぎをあてにしていた。あやみは、私に言った。

「やさしい人なのが一番と思っていたのですが、私のお金をあてにしている時点で、魅力を感じなくなってしまいました。“やりたいことがあるから、今は下積みの時代だけれど、頑張って夢を叶えていく”というのとは違う。あるお金を無駄遣いせずにケチケチ使って、ストレスを溜めず、気ままに生きていくというのは、どうなのかなって」

そう考え出すと、お茶をするときは決まってハンバーガーショップの安いコーヒー、コンビニで買い出しをして公園で食べるようなランチデートが、一気に色褪せてしまった。

だんだんとあきらとは連絡を取らなくなり、自然消滅で関係が終わった。

最終的に結婚を決めた相手とは

あやみが結婚相談所での婚活を決意したのは、35歳という年齢が見えてきたからだ。そして、写真があり、年収や学歴、家族構成、身長体重、趣味などがわかり、「この人となら、結婚できる」と条件面で納得できる人を選べるのも良いと思ったという。

先が不安な時代なので、公務員という仕事は結婚後も続けていきたい。そのためには住んでいる地域も考慮した相手選びをしたかった。

そうしたなかでお見合いを重ねていき、人柄を見極めて、好きになれる相手だったら結婚を決めればいい。

いくつかのお見合いをし、最終的に選んだのはある企業に勤めるたつお(36歳、仮名)だった。年収はあやみよりも100万円ほど高い。唯一の趣味が走ることで、時には市民マラソンに出場することもある。

「朴訥としていて、女性が喜ぶようなことを言ったりやったりできる人ではない。結婚して、奥さんに花束を買って帰ってくるようなことは、絶対にしない人。花を愛でるなら大福を食べよう、みたいな(笑)。でも、上から目線の発言をしないし、些細なことで怒らないし、イコールな立場で夫婦関係が築いていけると思ったんですね」

この連載の一覧はこちら

そして、続けた。「長い年月を一緒にいれば、気持ちがすれ違うこともあるかもしれない。だけど、たつおさんならそれに気づいたときに、2人で話し合って軌道修正ができる気がするんです」。

“男運が悪い”と思っていたが、それは自分がそういう相手を選んでいたのだと、今となってはわかる。そして、その1つひとつを学びにしたからこそ、今がある。

「ささやかな幸せでいいんです。たつおさんを大切にしながら、感謝を忘れず日々を過ごしていけたらいいなと思っています」

過去の経験をどう捉え、それを糧にして未来を切り開いていくのは、自分次第なのだ。

鎌田 れい 仲人・ライター

著者をフォローすると、最新記事をメールでお知らせします。右上のボタンからフォローください。

かまた れい / Rei Kamata

雑誌や書籍のライター歴は30年。得意分野は、恋愛、婚活、芸能、ドキュメントなど。タレントの写真集や単行本の企画構成も。『週刊女性』では「人間ドキュメント」や婚活関連の記事を担当。「鎌田絵里」のペンネームで、恋愛少女小説(講談社X文庫)を書いていたことも。婚活パーティーで知り合った夫との結婚生活は19年。双子の女の子の母。自らのお見合い経験を生かして結婚相談所を主宰する仲人でもある。公式サイトはコチラ

この著者の記事一覧はこちら
ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

印刷ページの表示はログインが必要です。

無料会員登録はこちら

はこちら

関連記事
トピックボードAD
ライフの人気記事