5代目プリウス「320万円~」遂に発売で見えた全貌 サブスク専用モデルも登場して選択肢は増えた

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実際に乗ってみなければその“広さ感”はわからないが、室内寸法からもスポーティに振ってきたことがわかる。今やトヨタ車のほとんどにハイブリッド仕様がラインナップされているから、広さを求めるなら「カローラクロス」などSUVをどうぞ、ということなのかもしれない。

今回の発売告知とともにアナウンスされたのは、トヨタブランド初採用となる先進安全・運転支援システムの機能追加だ。すべてG・Zグレードに標準装備される。

■後方車両接近告知
ブラインドスポットモニターの後方ミリ波レーダーで後続車を検知し、接近した場合に、マルチインフォメーションディスプレイやブザーでお知らせ。
■周辺車両接近時サポート(録画機能・通報提案機能)
後方車両が非常に接近した場合、システムからドライバーに対して、警察もしくはヘルプネットへの接続を提案。ドライブレコーダー装着の場合は、自動録画するほか、専用の記録領域へデータを保存し、上書きを回避する。
■セカンダリーコリジョンブレーキ(停車中後突対応)
自車が停車中、ブライドスポットモニターの後側方ミリ波レーダーで後方車両を検知し、追突される可能性が非常に高いとシステムが判断すると、自車のブレーキを作動させることで、その後追突された場合の自車の速度を減速。衝突前からブレーキを作動することで、より早期での減速を可能とした。

新型プリウスの快進撃はどうなる?

新型の月販基準台数は、4300台だという。2015年12月に先代が登場したときは、月販目標台数 1万2000台とされたから、ずいぶん弱気に見える。3月に発売予定のPHEVが加わるとしても、主力はまだまだHEVのほうだろう。

しかし、スポーティなスタイリングを全面に押し出してきた新型プリウスは、これまでとは路線の違うクルマになったと見ることもできる。

リアもアグレッシブなデザインとなった(写真:トヨタ自動車)

「カッコいい」「乗ってみたい」とSNSでつぶやいているのは、いわゆる“クルマ好き”な人たちだ。こんなことから、新型プリウスの狙いが変わったことがうかがえる。

半導体や部品の納入状況により、早々に受注停止となってしまう新型車が多い今、プリウスも順調に生産や納車ができるとは言い切れない。新型プリウスの快進撃が、どれだけのものになるのか。2023年の注目車種となることは、間違いない。

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木谷 宗義 自動車編集者

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きたに むねよし / Muneyoshi Kitani

1981年、神奈川県生まれ。大学卒業後、専門学校で編集を学び、2006年よりフリーランスの編集者/ライターとしてキャリアをスタート。取材・執筆、編集、ディレクション業務のほか、当初よりメディア運営に携わる。現在は自動車編集者として、初心者向けからマニア向けまで幅広く自動車コンテンツの制作やプロデュースを行う。type-e.inc代表取締役。

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