「介護のお金」は、いったいどれくらいかかるのか? 期間は5年超、「500万円近くかかる」は本当?

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介護費用に加えて念頭においておきたいのは、医療費についてです。
 一般的に入院日数は短期化していますが、やはり高齢になると入院日数は長くなりがちで、医療費も多くかかることがあります。医療費が気になりますが、「高額療養費」という制度により、1カ月に負担する額には上限が設けられています。

年収約370万円までなら負担上限は月5万7600円 

上限額は年収によって異なります。年収156万~約370万円(課税所得145万円未満等)の人では5万7600円です。どんなに医療費がかかっても、1カ月の負担は5万7600円まで、というわけです。

また1年に3回以上、高額療養費が適用されると、4回目からは「多数回該当」となり、自己負担額はさらに低くなります。年収が前述のケースでは4万4400円です。

とはいえ、高額療養費の対象となるのは健康保険が適用される費用に関してです。入院時の食事代や差額ベッド代、保険適用外の治療費や先進医療の費用などは別途、自己負担となります。

高額療養費は、窓口でいったん請求された額を支払う必要があり、2~3カ月先に超過分が戻る仕組みですが、「限度額適用認定証」を交付してもらい、それを医療機関に提示しておけば、上限額までの支払いで済みます。限度額認定証は保険の運営主体(国民健康保険や後期高齢者医療制度では自治体)に申請します。

また70歳以上75歳未満の人で、課税所得区分が一定以下の「一般」の人は、健康保険証と高齢受給者証を窓口に提出しておけば自己負担の限度額までの支払いで済みます(限度額適用認定証の提出は必要なし)。

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