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大晦日「孤独のグルメ」他局を圧倒できる納得の訳 テレビ東京の全時間帯グルメ戦略を担う切り札に

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  • 木村 隆志 コラムニスト、人間関係コンサルタント、テレビ解説者
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期間中、多くのレギュラー番組でグルメをフィーチャーしたほか、視聴者投票で選ばれたグルメドラマがTVerで配信。さらに、東京・池袋で食イベント「食べ東グルメパーク」が開催され、食事券のプレゼント(1万円×1000人)やグルメ福袋などの企画もありました。単にグルメ番組を見るだけではなく、実際に食べて、もらって、買って楽しめる一大キャンペーンだったのです。

もともと民放各局におけるグルメは、つねにトップクラスのテーマ。実際、日本全国のテレビ局がグルメ関連企画を放送していますが、テレビ東京のようにグルメドラマを量産し、一大キャンペーンを行うことはありませんでした。他局もグルメは番組でたくさん扱っていますが、「グルメならテレ東」のように印象付けることも、配信、イベント、プレゼント、買い物などのさまざまな角度から視聴者サービスすることもなかったのです。

もう一歩深掘りすると、テレビ東京が扱うグルメの内容は、外食だけではありません。テイクアウト、お取り寄せ、レシピ、パーティーなど、細分化されたニーズに応えるような細やかさがあり、他局の追随を許さないものがあります。

主要4局を凌駕した“らしい”戦略

グルメというトップクラスのテーマを局としてどう扱っていくのか。「さまざまな番組でちょっとずつグルメコーナーを入れる」「視聴率が獲れたらその割合を増やす」という他局に対してテレビ東京は、「グルメを主役に押し出す」「それを局のブランドにする」という戦略を採用していたのです。

テレビ東京は「孤独のグルメ」がスタートした2012年以降、同作を中心に据えつつ、グルメ番組をジワジワと増やしていきました。しかもそれはコロナ禍に見舞われ、外食の機会が減るという逆境が訪れても変わりません。

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【約10年の年月をかけた地道な積み重ねの賜物】

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