｢親しい友人がいない男性｣なぜこんなに多いのか 仕事以外のつながりをはぐくみにくい根本理由

3. アクティビティを上手に利用する

「男性同士は、グループ活動を一緒に行うことで社会化される傾向があります」とラビノウィッツは語る。社交の輪を広げたい人、知り合いをもっと親しい友人にしたい人は、その性質を利用することができる。

「一緒にゲームをしに行こう、ポーカーをしよう、と言えば、ほかの男性と接触し、そこで一緒に遊ぶことができるので、話しやすくなります」と、彼は言う。

フランコは、日常の活動においても、それをつながりの機会に変える方法を見つけることを勧めている。例えばランニングをする人であれば、友人を誘って一緒に走りに行く。自宅で仕事をしている人は、同僚を誘って「コワーキング」をするのもいいだろう。

ただ、活動によっては親密さが制限される可能性があることに注意も必要だ。たまには趣向を変えてみるべきだろう。「一緒にランチに出かけさえすれば」とフランコは語る。「確実に会話は生まれるでしょう」。

「さりげない連絡」が意外と重要

4. さりげないつながりを保つ

2022年7月に発表された研究によると、友人や知人にさりげなく連絡すること、例えば、簡単なテキストメッセージや電子メールは、私たちが思っている以上に相手にとって意味があり、特に、その連絡が突然だった場合には、より大きな力を発揮するという。

「人は、ああ、あの人はとても忙しいんだ、とか、もう人生を前に進めたんだ、自分のことなんて気にしてないんだ、などと思いがちです」とフランコは言う。「このような研究を見てみると、頭の中にある障壁が必ずしも物事の成り行きを左右するものではないことを、男性に思い起こさせることができると思うのです。ログインしてテキストを送信！です」。

冒頭のカロとリッターは、こういった定期的なやり取りが、彼らのグループの友情を維持するために不可欠であり、おそらく年に一度の集まりよりも重要であると述べている。このグループのテキストメッセージの連鎖によって、彼らは時間や距離を超えて一定の親密さを維持することができているのだ。

「このメンバーで未婚なのは私だけで、子どもがいないのも私だけです」とカロは言う。「彼らは、私の家族なんです」。

（執筆：Catherine Pearsonk記者）

（C)2022 The New York Times