「親しい友人がいない男性」なぜこんなに多いのか 仕事以外のつながりをはぐくみにくい根本理由

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2021年にアメリカの成人2000人以上を対象に行われた調査では、「友人の多さに心から満足している」と答えた男性は半数以下、「親しい友人がまったくいない」と答えた人は15%で、1990年から5倍に増えている。また、同調査では、男性は女性に比べて、心の支えを友人に求めたり、自分の気持ちを友人に打ち明けたりすることが少ないことがわかった。

「男性は友人との親密さを深く渇望していると思います」と、精神保健カウンセラーの資格を持ち、LGBTQに焦点を当てた心理療法グループ「エクスパンシブ・セラピー」の共同設立者であるニック・フェイガーは語る。「しかし同時に、それを得ることは信じられないほど困難なことだと感じているのです」。

以下の4つの戦略は、深い男の友情の道に立ちはだかるすべての障害を取り除くことはできないが、スタート地点にはなるだろう。

1. 「弱さ」を隠さない

フェイガーは一般論で話すことには留意しているが、有意義で純粋な絆を築く上で一部の男性が直面する課題は、従来のジェンダー規範が変化する中でも、男らしさを強さ、競争心、ストイックさと同一視するように社会化されてきたことに帰結すると述べた。このような性質が、親しい友人関係の構築を難しくしているのだ。

「小さな男の子を見ていると、彼らはかなりオープンに、お互いに愛情を持って接しています。しかしあるとき、何かが起こるのです」と、レッドランズ大学の心理学科長であり、『Deepening Group Psychotherapy With Men: Stories and Insights for the Journey(男性との集団心理療法を深める:その旅の物語と洞察)』の著者であるフレッド・ラビノウィッツは語る。社会的なメッセージは、オープンさや感情的な弱さは「タブー」であることを彼らに教えている、と彼は続けた。

感情的に無防備になることを実践する簡単な方法の1つは、「友人に自分の気持ちを伝えること」だとフェイガーは言う。「その人を尊敬しているとか、愛しているとか、その関係を大切に思っていることを伝えることは、友人にとって、とても大切なことなのです」。

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