中国の新興EV(電気自動車)メーカーの小鵬汽車(シャオペン)は11月30日、2022年7~9月期の決算を発表した。同四半期の売上高は68億2000万元(約1329億5454万円)と、前年同期比19.3%増加。純損益は23億8000万元(約463億9762万円)の赤字で、損失額が前年同期の1.5倍に拡大した。
7~9月期のEV出荷台数は2万9570台と、前年同期比15%の増加にとどまった。これは2022年に入ってから(四半期ベースで)最低の伸び率だ。1~3月期の出荷台数は前年同期の2.6倍、4~6月期は同63.2%増を記録しており、成長の勢いが急速に鈍っている。
背景には、相対的に古い車種の出荷台数が落ち込む一方、新型車の販売はまだ立ち上げ段階という事情がある。最量販車種である高級セダンの「P7」は、2022年6月から販売が下向きに転じ、7~9月期の出荷台数は1万6776台と前年同期の85%にとどまった。
新型車の受注台数は未公表
「2023年にはP7の改良型を投入する。自動運転支援システムの機能を強化しながら、価格は大きく変えない予定だ」。小鵬汽車の総裁(社長に相当)の顧宏地氏は、決算説明会でそう明らかにした。
ひと回り小さいセダンの「P5」は、もともとP7より人気が低く、7~9月期の出荷台数はP7の半数強の8703台だった。一方、9月に発売した新型車の高級SUV「G9」は、実際の出荷が10月下旬からだったため、7~9月期の販売実績にはカウントされなかった。
「G9の販売に牽引され、わが社の出荷台数は10月を底に回復に転じる」。小鵬汽車の創業者兼董事長(会長に相当)の何小鵬氏は、決算説明会でそう自信を示した。だが、同社は現時点ではG9の受注台数を公表していない。
(財新記者:戚展寧)
※原文の配信は12月1日
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