数あるスーパーで「ライフ」が勝ち残った納得理由 追いかけるオーケー「二刀流宣言」で変わる勢力図
ただ、関西スーパー、阪急オアシス、イズミヤのH2Oリテイリング傘下のスーパーは、若干力負けする可能性が懸念される。オーケーは価格訴求型のスーパーではあるが、安かろう悪かろうの店ではなく、ナショナルブランド商品を他店より安く売り、生鮮、総菜をついで買いさせるという手法だ。販売する商品の品質が担保されていて、競合より安いというのだから、コスパ訴求型といってもよく、消費者にも伝わりやすい。
生鮮、総菜などで明確な訴求ができない場合は、このコスパ訴求に対抗することは難しく、かつて首都圏でも中堅中小地場スーパーや電鉄系スーパーなどが大きなダメージを受けていた。今や関西トップシェアとなっている関西フードマーケット傘下のスーパー各社も緊張感をもって、オーケーを迎え撃つことになるだろう。
オーケー参入が関西の大再編を引き起こす?
何年か経過して、オーケーの存在感が増してきたとき、関西フードマーケット陣営の旗色が悪かった場合は、同盟者である万代への期待感はかなり高くなるのかもしれない。
勝手な妄想をさらに広げるなら、関西流通業界の盟主としてのH2Oと関西トップシェアスーパーの万代が本格的に資本提携にまで踏み込み、万代が関西フードマーケットと実質的に統合することになれば、その防衛力は相当に高くなるはずだ。
H2Oリテイリングの標榜する「関西ドミナント戦略」は、こうした将来像を否定してはいない。何年か後には、あのときのオーケーの関西進出が関西スーパー業界の再編を加速する要因となった、と語られているかもしれない。
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