部下に「やりたいこと」を尋ねてはいけない理由 「やる気が見えない」若者の積極性を引き出す策

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やる気ない若者
部下のやる気を引き出そうと、「何かやりたいことはある?」と聞くのはご法度です(写真:プラナ/PIXTA)
研修の企画・講師を年200回、トータル2000社、累計2万人を超えるビジネスリーダーの組織づくりに関わってきた組織開発コンサルタント・高野俊一氏による連載「上司1年目は“仕組み”を使え!」。エンターテインメントコンテンツのポータルサイト「アルファポリス」とのコラボによりお届けする。

成績が振るわない、メンバーが互いに無関心でいっさい協力し合わない、仕事を作業と思っており楽しそうに働いていない、離職者が多く人の入れ替わりが激しい……。これらは日本の多くの職場で見られる光景です。こうした環境に疲弊し、働くことに希望を見出だせない人が増えています。
この絶望的な状況を変えられる唯一の方法が「チームづくり」です。チームづくりがうまくいけば、すべてが劇的に変わります。部下も会社もあなた自身もラクにする、チームづくりのノウハウを指南します。

やりたいことを見つけるのは難しい

リーダーが質問をすることによって部下が自分で「問い」を持てるようになったら、次は仕事の中でやりたいことを見つけさせねばなりません。しかしそれがある部下は稀で、「何かやりたいことはある?」と質問しても返答が得られないものです。
では、どうしたらよいのか。
MUST、CAN、WANTの順番で質問し、やりたいことを見つけさせるのです。

①MUST … やるべきこと
②CAN   … できること
③WANT  … やりたいこと

部下に描かせる目標は、MUSTでもあり、CANでもあり、WANTでもある状態が重要です。つまり、やるべきだし、やれるし、やりたいこと。将来像がこの3つを満たした状態で描けたら、魅力的な目標になります。

目標を決められない、描けない人の多くが、WANT(やりたいこと)から考えるという間違ったアプローチ方法をとっています。目標といえばやりたいこと、というイメージが確かに強いのですが、何も材料がない状態で見つけるのは至難の業。「やりたいことなんてない……」と思考停止して、未来が描けなくなってしまいます。繰り返しますが、このとき描くべき順番は、MUST、CAN、WANTの順です。

MUST、CAN、WANTの関係図
(画像:アルファポリスビジネス編集部)
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