お金持ちになりたい人が「稼ぐ」発想ではダメな訳 資産1500億円の男が言う「稼ぐな、集めろ」の意味

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Tさんは躊躇することなく首を縦に振りました。

そうして一念発起したT さん。ゴードンとの出会いからたった1年半で、借金を全額返済できました。それだけにとどまらず、現在は1.5億円を運用する気鋭の投資家に変身したのです。「億り人」とFIREを同時に達成したわけです。

さらには社会貢献として、自分と同じような多重債務者を救う活動もしています。

「稼ごう」と考えるのは貧者の発想にすぎない

お金を増やすプロであるゴードンは、Tさんにこう教えたのです。

「稼ぐな、集めろ」と。

大富豪と私たちとでは、「お金を増やすための発想」がまったく違います。

一般的に言われている資産構築では、お金を「稼ぐ→増やす」という順番になっています。まずは元手を稼ぎ、それを投資によって増やしていくのが一般的でしょう。

しかし大富豪は、そうは考えません。

「どうやって元手を稼ごうか」なんて1ミリも考えていない。

そうではなく、「どうやって元手を集めようか」「どうやって借りようか」と考えるのです。つまり、資産構築は「集める(稼がない)→増やす」という順番になるわけです。

私はこれまで、「億り人」と呼ばれるケタ違いのお金持ち100人以上とさまざまに交流してきました。さきほどの登場したゴードン以外にも、たとえば、世界をまたにかけて活躍するホテル王のジェイコブ。誰もが名前を知っている外食チェーンのCEO。現在、投資の奥義を教わっている数億ドルの資産を持つ師匠のオリバーなど。

残念ながら実名は書けませんが、彼らと接するうちに、たびたび目撃してきたのです。こうした、私たちとまるで世界観の異なる「大富豪マインド」というものに。それぞれ違いはあれど、お金を増やすために「まず大きなお金を集める(借りる)」という行動は、共通しています。

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