お金持ちになりたい人が「稼ぐ」発想ではダメな訳 資産1500億円の男が言う「稼ぐな、集めろ」の意味

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借金返済や生活のために借金は膨らみ、ついにカードローンだけで3400万円以上に達しました。家族を養いながら返済していたので、その頃のTさんの困窮生活はすさまじいものでした。なんと1カ月を、約8000円の生活費で凌いでいたり、毎日の食事を「パン1個」で済ませていたり。パンを半分に割って、朝と夜で半分ずつ食べていたのです。

「資産1500億円の男」が耳打ちした言葉

すべてにおいて自信を喪失したTさんは対人恐怖症になり、事業が好調だった頃の知り合いは誰一人いなくなりました。不眠不休で稼ぐ生活を1年続けた頃、Tさんは決意します。

「もうダメだ。体もボロボロだしこんな生活をやめなければいけない。何かを根本的に変えていかないといけない」

運命の女神は、望んだ人の前にだけ現れるもの。ここから人生が逆転、「億り人」へのサクセスストーリーが始まっていきます。

ある日、知人女性がTさんの様子を心配して声をかけてくれました。彼女はTさんの誠実な人柄を知っていたので、気の毒に感じ、ファンドマネージャーのゴードンを紹介したのです。

ゴードンは12億ドル超え、日本円に直すと1500億円超の資産を持つ、文字どおり「ケタ違いのお金持ち」です。ファンドマネージャーとして一度に動かすお金は、最低でも1億ドル以上。世界10カ国以上に家を持ち、現在はドバイに住んでいます。

ワラにもすがる思いだったT さんは、詐欺や借金のことをすべて正直に話し、ゴードンにこの先、どう生きていけばいいかを尋ねました。するとゴードンは、「本物の資産家」だけが持っている考え方を伝授したのです。

「Tさん、心配はいらない。あなたは必ず復活できる。折角の縁だから一緒にやっていこう。

ただし、ひとつ肝に銘じてほしい。

あなたは“稼ぐ力”を持っているかもしれない。だが、“増やす力”に関しては、全然ダメだ。“稼ぐ”と“増やす”とは、まったく別の能力なのです。むしろあなたは、なまじビジネスで稼げるせいで、時間や労力など自身のリソースをまったく浪費している。これからはその考え方を、完全に捨てること。できますか?」

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