認知症だからといって、すぐに何もできなくなるのではない。元気に人生を楽しめる――。 40代で認知症を発症した下坂厚氏はそう語る。診断を受け絶望の淵に追いやられたものの、出会いが人生を変えた。
65歳未満で発症する「若年性認知症」。日本での患者数は2020年時点で4万人弱といわれる。
週刊東洋経済 2022年12月3日号(11月28日発売)は「認知症 全対策」を特集。介護から予防、費用、相続まで認知症のあらゆる対策を網羅する。
若年性認知症当事者である下坂厚さんに、症状とどう向き合うのか、その思いを聞いた。
──診断が下ったときはどんな思いだったのでしょうか。
3年前、46歳のとき若年性アルツハイマー型認知症と診断された。
仲間と鮮魚店を立ち上げたばかりで、やる気に満ちあふれていた時期に大きなショックを受けた。注文を忘れるなど仕事のミスが増えたのは自覚しており、最初は疲れのせいかと思っていた。
しかし、毎日顔を合わせる同僚の名前が思い出せなかったり、職場までの道を頻繁に間違えたりするようになり、これはおかしいと受診した。
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