任天堂とDeNA、二人三脚で何を狙う? スマホゲーム資本業務提携会見の詳報

著者フォロー
ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

印刷ページの表示はログインが必要です。

無料会員登録はこちら

はこちら

縮小

岩田:そして今日、ようやく皆さんに全体像を話せるようになった。とてもスッキリした気持ち。遅いかどうかは、数年後のアウトプットで判断されるべきことだ。

――ビジネスモデルについて、売り上げはどう按分するのか。

岩田:ゲームタイトルによって、両社の役割が変わる。一般論的には、任天堂がIPを出して、実際にスマートデバイス上で動くアプリや企画は任天堂が中心になることが多い。サーバー開発や行動分析はDeNAが得意な分野だ。

そういう形で考えると、IPを除くと両社で半々くらい。タイトルごとで両社がどれだけのエネルギーをかけたかをわかるようにして、分配するのがフェアだろう。お互いが費やした労力に対してリターンが支払われるのがベター。

守安:スマートデバイス上での運営については、役務分担に応じて報酬が分かれる。DeNAから見ると、1本当たりどれくらいのビジネスになるかが重要。

岩田:収益を何%ずつ分け合えるか考えるよりも、ひとりでも多くの人にリーチするよう努力する。どうやって客を増やすか考えたい。

DeNAには他社を超える情熱があった

両社はこの先もしっかりと手を携えていけるか(撮影:今井康一)

――DeNAにあって、他社になかったものとは?

岩田:情熱だと思う。任天堂と一緒にやりたいという情熱。多くの会社が任天堂のドアをノックしてくれるが、任天堂が本当に応じるのかと思っていたようだ。でも、DeNAは繰り返し、本気でアタックしてこられた。

守安:うちは実績がないと言われているようだが、得意な分野で十分貢献できると思っていた。自然な形の取り組みだと思う。

――今回の資本提携によって任天堂はDeNAにとって10%のステークホルダーになる。ゲーム作りに影響は?

守安:10%を保有する株主なので、第2位。影響力は大きくなる。一方で、単純なフィナンシャルな株主ではない。業務提携を通じて、お互いの企業価値を上昇させようと取り組んでいる。スマホでのゲーム開発は主力分野になるが、得意でない分野もある。協業を通じて、お互いに学び合いたい。DeNAにとって非常に重要な意味を持つパートナーだ。

ニュース編集部
ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

印刷ページの表示はログインが必要です。

無料会員登録はこちら

はこちら

関連記事
トピックボードAD
ビジネスの人気記事