東大生が推薦「常識くつがえす読書」シビれる3冊 「当たり前」「無意識の前提」を突き崩される快感

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3冊目は、部下のやる気はいらないです。

「行動」と「やる気」は関係ない?

例えばみなさんは、誰かと何かをするときに、「もうちょっとやる気を出してくれよ!」と思うことってありませんか? 

部下のやる気はいらない 「一歩踏み出す」からはじめるコーチング
『部下のやる気はいらない 「一歩踏み出す」からはじめるコーチング』(日本能率協会マネジメントセンター)。書影をクリックするとAmazonのサイトにジャンプします

「指示をする前に自分で動いてほしいんだけどな」「もっとテキパキやってほしいんだけど」と、他人に対してやる気を求めることって多いと思います。

しかし、この本ではまったく逆のことが書いてあります。『部下のやる気はいらない』という本のタイトルどおり、やる気の問題ではないので、やる気以外のものにアプローチするべきだ、と言うのです。

この本は、「やる気」ではなく「やる理由」にフォーカスしたほうがいい、と主張しています。

「これをやることは、自分にとって、または誰かにとって、どんなメリットがあるのか」

それが明確になっていない状態で、「つべこべ言わずにやれ!」と言っても、そりゃ行動になんて移せない、と。

たしかに言われてみると、そうなんですよね。なんとなく僕たちは「やる気を出してほしい」と望みがちですが、よく考えてみると、「なんでやらなければならないか」が伝わっていないことをやってもらうなんて、できるはずもないのです。

それなのに、やる気を出さない相手が悪いかのように考えてしまう……。これも、無意識の思い込みによって自分の思考の幅が狭められてしまっている一例だと思います。

この本では、どうすれば「やる気」に依存しない形で相手に動いてもらえるのかが書いてあります。「やる気」に干渉しない、というのは僕の常識を超えていて、読んでいてとても勉強になりました。ぜひみなさんも読んでもらえればと思います。

いかがでしょうか? 今回ご紹介した本もそうですが、やはり僕は、本を読むと「いかに自分が常識という名前の足かせによって縛られているか」を痛感させられることが多いです。みなさんもこの3冊を読んで、自分の常識と向き合ってみてはいかがでしょうか。

西岡 壱誠 現役東大生・ドラゴン桜2編集担当

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にしおか いっせい / Issei Nishioka

1996年生まれ。偏差値35から東大を目指すも、現役・一浪と、2年連続で不合格。崖っぷちの状況で開発した「独学術」で偏差値70、東大模試で全国4位になり、東大合格を果たす。

そのノウハウを全国の学生や学校の教師たちに伝えるため、2020年に株式会社カルペ・ディエムを設立。全国の高校で高校生に思考法・勉強法を教えているほか、教師には指導法のコンサルティングを行っている。また、YouTubeチャンネル「スマホ学園」を運営、約1万人の登録者に勉強の楽しさを伝えている。

著書『東大読書』『東大作文』『東大思考』『東大独学』(いずれも東洋経済新報社)はシリーズ累計40万部のベストセラーになった。

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