東大生が推薦「常識くつがえす読書」シビれる3冊 「当たり前」「無意識の前提」を突き崩される快感
2冊目は、『あなたを変える行動経済学』です。
自分の「選択の根拠」に目を向ける
みなさんは、「絶対に100万円もらえるボタン」と「1割の確率で1億円もらえるボタン」があったら、どっちを押しますか? 大抵の場合は、「絶対に100万円もらえるボタン」を押すと思います。
でも、これっておかしな話なんですよね。
だって、1億円×0.1=1000万円なので、もらえる金額の期待値だけなら「1割の確率で1億円もらえるボタン」のほうがお得なはずです。
それでもなぜか、僕たちは確実に100万円もらえるほうを選んでしまいがちなのです。
こうした、「数学的・経済学的には間違っているけれど、なぜか人間が選んでしまいがちな行動」を教えてくれるのが、『あなたを変える行動経済学』です。
この本を読んでいると、「たしかに自分はこういう行動をしてしまうな」「でも、言われてみたら変なことをしているかも」という気分になります。
いかに自分が「なんとなく」選択してしまっているのかがわかってきて、正直な話、けっこう恐ろしくもなります。「そういえばこれ、当てはまっちゃうなぁ」みたいな。
もちろん、数学的な考え方がすべて正しいわけではないと思います。先程の質問で「絶対に100万円もらえるボタン」を選んでもいいと思います。
ですが、「なぜその行動を取ってしまったのか」という、自分の行動の理由がわかる状態でないと、知らず知らずのうちに自分の行動が制限されてしまう可能性があります。意思決定をするときに、無意識の足かせで制限されてしまったまま、そしてそう考えないままに選択することになってしまうかもしれないのです。
この本を読んで、ぜひそれらの足かせを取っ払ってもらえればと思います。
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