鳩山由紀夫元首相は、宇宙人か馬鹿か天才か クリミア半島での「無謀な行動」を分析する

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由紀夫氏は、素直で物事をあまり疑ったりする人でない。だから、他人によく利用されやすい。一方、結構図太い部分や無神経なところもあるので、他人から揶揄されても気にしないところもあるという。

したがって党首として首相としてあれだけ大変な経験をされたが、「意外に苦労をしたという感覚は少ないのでは」との意見を良く聞く。だからこそ「いじられやすい」のである。ところがやはり生まれ育ちが良いから、由紀夫氏はみんなに好かれる。現在は政界を引退しているが、由紀夫氏が民主党の領袖になったのは偶然ではない。

物事を掘り下げない、日本の大多数のマスコミ

さて、今回このコラムで、私が一番言いたいことは、由紀夫氏の人物像に迫ることではない。今回の由紀夫氏の一件でもわかるように、ロシア=ウクライナ問題のような重要案件については、マスコミたるもの「きちんと掘り下げて、表面的ではなくフェアな立場で事実を報道すべきだ」ということだ。

そもそも、ウクライナ問題を語れる評論家は少ない。現場の一次情報はほとんど日本に入ってきていない。主に「欧米のフィルター」がかかったニュースが、お茶の間に報道されているのである。

それゆえ、あたかも欧米のニュースが国際世論であるかのように見える。だが注意深く観察すると、実際には米国の息のかかった、偏った一方的意見であるとの見方もある。

なぜなら、NATO加盟国以外の世論は、といえば、実は中立の立場でウクライナ問題を扱っているからだ。米国の「内政干渉」によるウクライナの混乱に対して、NATO加盟国以外の世界の世論は、中立の立場である。

中立の立場とは「米国の意見も聞くし、ロシアの意見も聞く」という、子供でもわかる理屈である。一見狂ったように見える由紀夫氏の考え方は「ロシアの意見も聞く」という当たり前の意見を言っているにすぎない。私に言わせれば、由紀夫氏のホンネはわからないが、「ロシアの固有の領土であるクリミアは、日本固有の領土である歯舞、色丹、国後、択捉、と同じ位置づけである」との理屈が成り立つのである。

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