10人に1人が「ネット婚活で結婚」急増の納得理由 婚活サービスが「出会いの機会」として普及した

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これらの結果から、婚姻者における婚活サービス利用者の割合は高く、さらに利用すると結婚に至る人が多いことがわかる。

この結果をもとに、婚活サービスのいずれかで出会い、結婚した人の割合を見ていく。2021年の婚姻者のうち、15.1%が婚活サービスを通じて結婚している。かつ、2013年以降、長期的に見て増加傾向にあるのだ。

(出所)「婚活実態調査2022」(リクルートブライダル総研)

この背景をたどると、婚活サービスの認知の拡大やイメージの変化が見えてくる。国や各自治体、大手企業が婚活ビジネスに参入したことで利用者が増加し、身近な友人・知人も利用するようになった。そして、婚活サービス利用に対する「恥ずかしさ」や「怪しさ」が払拭されることで、利用するハードルが下がったのではないだろうか。

実際、周囲に婚活サービスを利用した人がいる、あるいは実際に成婚した人がいると、自身も使う割合が高まるといったデータもあり、今後ますます広がる可能性は高いと言える。

とくに、サービスごとに見ていくと、「ネット系婚活サービス」を通じて結婚した人の割合は、2016年が4.5%だったのに対し、2021年は10%とここ数年で急激に伸びている。

(出所)「婚活実態調査2022」(リクルートブライダル総研)

若者を中心に、合理的な志向が広がり、タイム・パフォーマンス(時間対効果)を意識する人も多くなってきた。ネット系婚活サービスは、モバイルデバイスを使って移動時間などを効率的に使いながら結婚相手を探せることができたり、自身の条件を整理しながらマッチングができたり、非常に合理的なサービスでもある。また、お断りをすることにも煩わしさが少ないこともあり、若者の価値観にマッチしている点が大きい。

コロナ終息後の婚活サービスの需要は?

次に、独身者における婚活サービスの利用状況を見ていく。2022年の調査では、恋愛もしくは結婚の意向があり、恋人がいない独身者のうち、約4人に1人(25.3%)が婚活サービスを利用したことがあるとわかった。

(出所)「婚活実態調査2022」(リクルートブライダル総研)
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