今では希少なFRスポーツ「GR86」発売1年通信簿 兄弟車のBRZとスポーツカーの存在意義を示す
前型の「86」からのフルモデルチェンジにより、「GR86」が登場したのは昨年2021年10月。初代はトヨタ86という車名だったが、2代目からGRブランドでの取り扱いとなり、車名もGR86となった。
そもそもGR(ジーアール)とは、2017年に生まれたトヨタのスポーツ車ブランドで、カンパニー制度をとり、社内にGRカンパニーがある。その起源は、GAZOO(ガズー)レーシングにさかのぼり、モータースポーツの現場から得た知見を市販車に反映し、その市販車が売れることで、モータースポーツ活動の支援にもなるという構図が生まれた。
GRブランドのモデルとしては、GR86のほかに「GRスープラ」と「GRヤリス」といったスポーツカーがそろっている。
GR86と兄弟車にあたるBRZの存在
GR86は、前型からスバル「BRZ」と兄弟車でもある。ただし、当初から車両の構成は同じであっても、走りの性格付けはトヨタとスバルがそれぞれに行い、実際、運転感覚が異なる。その取り組み方は、2代目となったGR86とBRZも変わらない。2代目では、より両社の個性を明確にするため、たとえばリアサスペンションの構成に若干の違いがある。トヨタの志向は、よりカーブを曲がりやすくする特性で、BRZは安定性を維持する特性だ。走行特性の基本的傾向は、初代から変わらない。
初代が誕生したのは2012年で、そこから9年を経てのモデルチェンジであった。モデルチェンジまでの間に、両車は互いに初代を煮詰め、またワンメイクでのモータースポーツにも取り組むなど、身近なスポーツカーの存続に力を賭してきた。その成果を踏まえての2代目である。
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