しかし実態を伴わない株価の暴騰は、必ず暴落することで幕を閉じます。1721年には会社が倒産し、ミシシッピ株は紙くず同然となりました。経済は混乱し投機バブルに浮かれた人たちは大きな損失を被ることになったのです。
バブルと暴落からの学び
本記事では、世界3大バブルを紹介しました。過去に起こったバブルと、現代社会でもしばしば発生するバブルとでは、人々の無分別な熱狂を伴うという点において、何ら変わっていないことが読み取れたのではないでしょうか。
また、そのような熱狂を伴った投機バブルは必ず崩壊しているという事実も忘れてはならないでしょう。そのような投資先からは距離を置くのが賢明です。
ドイツの哲学者ヘーゲルは「歴史から学ぶことができるただ1つのことは、人間は歴史から何も学ばないということだ」という言葉を残しました。
株価下落局面においてはずっしりと響くこの言葉も、株価上昇局面においては人々から忘れ去られてしまいます。その結果、あらたなバブルを生み出しているのです。株価上昇局面において、皆が貪欲となっているときこそ思い出したい言葉です。
最後に古代ローマの英雄、ユリウス・カエサルの言葉を紹介して締めくくりとします。2000年以上前の言葉ですが、人間の本質を見抜いた永遠に風化することのない名言です。
「人間ならば誰にでも、現実のすべてが見えるわけではない。多くの人は、見たいと欲する現実しか見ていない」
チャールズ・マッケイ『狂気とバブル』(パンローリング/2004年)
ジョン・K・ガルブレイス『バブルの物語』ダイヤモンド社/2008年)
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