「ビールは健康にいいと言える」たった一つの理由 「心のヘルスケア」のカギは幸せホルモンだった
それは、世界レベルで「幸せ」の定義が変わってきていること。それが、たまたま「ビール」という商品を通じて表現されたにすぎないということです。
「幸せの定義」のアップデートがビールにも影響
近年、世界的に「持続可能性」がキーワードになっています。
SDGsはその代表例ですが、あくまで「社会」の持続可能性でした。私が着目しているのは「個人」が持続可能な人生を求めるムーブメントです。人生100年と言われていますが、そのためには、心身ともに健康であることが重要です。寝たきりで100年生きても、あるいはひとりぼっちで誰ともつながれないまま孤独に長生きしても、幸福とは言えないかもしれません。
そこで今、注目されている価値観が「ウェルビーイング」です。
ウェルビーイングとは「体も心も元気で、社会との関係も良好である状態」のことを言います。 無理をせず 「自分らしく、心も体も健やかに」生きることに重きをおく新たな人生観、新時代の「幸せ」の定義です。
アメリカやヨーロッパでは普遍的な概念になりつつあり、日本でも2021年2月に国会の予算委員会で、国民1人当たりのウェルビーイング・幸福充実度を測る新しい物差しとして「GDW/国内総充実度」の採用が提唱されました。
日本にも、本格的にウェルビーイングの概念が広まりつつあります。
ヤッホーブルーイングにしても、バドワイザーにしても、家族や大切な仲間と一緒に過ごす時間を大切にする「オキシトシン的な幸福」が重視されています。「心のヘルスケア」に寄与するものです。
「幸福」のあり方の変化が、先進的な商品やサービスの変化に如実に現れてきているわけです。バドワイザーもヤッホーブルーイングも「ウェルビーイング」をビジネスにしていると言っても過言ではありません。
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