日本の政府と日本銀行の介入姿勢をにらみ、円相場は神経質な値動きが続いている。市場では心理的節目の1ドル=150円が一つの防衛ラインとの見方がある一方、前日比で1%を明確に超える変動が介入判断の一つの基準になっているとの声もある。
フジトミの山口哲也チーフテクニカルアナリストは「政府が言う『過度に投機的な変動』には何か基準があるはずで、もしかしたら150円という水準論ではなく、前日比で1.2%以上の変動なのかもしれない」との推察を示した。
チャートはドル・円相場の日中高値までの前日比上昇率(最大上昇率)を示している。政府・日銀が約24年ぶりに円買い介入に踏み切った9月22日は145円90銭まで前日比1.3%ドル高・円安が進んでいた。
その後、当局は介入の実施を公にしない「覆面介入」に手法を変えたとみられるが、ニューヨーク市場で介入が報じられた今月21日には一時151円95銭まで1.2%ドル高・円安が進行。同24日の東京市場では149円71銭まで1.4%ドル高・円安に振れた後、相場が急変し、介入の可能性が疑われた。
山口氏は「速度違反があったら介入するということだ。同時に、一進一退でじりじりと円安が進むのであれば、海外への言い訳もしにくく、介入はしづらいはず」とみている。
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著者:小宮弘子
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