旅行の「繁忙期」、混み合う列車で座れるコツは? 旅慣れた人が実践する、シンプルだが確実な技

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JR東日本の新幹線は全車指定席が多い。こればかりは仕方がないので、東北新幹線であれば、自由席のある「やまびこ」を使う。「はやぶさ」に比べ時間はかかるが、意外と速く、東海道新幹線の「こだま」ほどのんびりしていない。上りは盛岡始発、仙台始発があるのでこれを狙う。私はこの方法で繁忙期でも着席できなかったことはない。北陸新幹線も同様に自由席のある「はくたか」を狙う。

E7系普通車
北陸新幹線E7系の普通車内。「はくたか」には自由席がある(撮影:尾形文繁)

また、参考だが全車指定席の新幹線でも「特定特急券」という座席指定なしの料金券で乗車できる区間がある。

はやぶさ・はやて:盛岡―新函館北斗間
つばさ:福島―新庄間
こまち:盛岡―秋田間

この料金券の場合は空いている席に座っていい。東北新幹線は、東京―仙台・盛岡間より北側は乗客が減ることが多いので、完全に満席のときを除けば指定券を取らなくてもこの特急券で着席できる可能性は高い。私は乗車の前にJR東日本のインターネット予約サービス「えきねっと」で指定券の販売状況を参照し、空いている席をあらかじめ見つけたうえで座っている。

応用例として、季節販売の普通列車専用のお得な切符「北海道&東日本パス」を利用する際が挙げられる。新青森―新函館北斗間に限り別途特定特急券(指定席は不可)で乗車できるが、まさにこの方法が役立つ。

在来線はどうする?

在来線の場合も同様に始発駅を狙う。いくつかコツを挙げてみよう。

早めにホームまたは改札口で待機する

地方などダイヤに余裕ある駅では、発車時刻の約30分前に列車が入線することがある。座席の確保だけでなく、眺めのいい席を確保したい場合などは早めにホームで待つといい。ただし、自動改札の無いような駅では、駅員による乗車案内があるまでマナーの面からもホームには出ずに改札口に並ぶ。

東北本線白石駅
始発列車の多い東北本線白石駅(筆者撮影)

接続する列車の到着前に待機する

始発列車でも、手前の区間からやってくる列車からの乗り継ぎがいい場合が多々ある。この場合、あらかじめその列車が到着する前に待機しておく。意外と空いているな、と思っても、発車間際になると到着した列車からの乗り継ぎ客でいっぱいになることはよくある。

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