旅行の「繁忙期」、混み合う列車で座れるコツは? 旅慣れた人が実践する、シンプルだが確実な技
■乗り換えの際に1段列車を遅らせる
例えば東海道本線の場合、東京方面から15両編成の列車で熱海に到着すると、静岡方面への乗り継ぎ列車は5両ないし6両編成となり、座席争奪戦が起きる。東海道本線のようにある程度本数のある路線ならば、いっそ熱海で降りて、駅前の古くからの商店街や足湯などを楽しみ、余裕を持って静岡方面の列車に乗り込む。短時間での乗り継ぎは気持ちも疲れるので、休憩にもなる。
■始発駅近くに宿泊する
上越線は、高崎から水上までは本数も多いが、その先、群馬・新潟県境を越えて越後湯沢まで向かう列車は極端に少ない。水上駅でわれ先へと乗り継ぐ客が多く、「水上ダッシュ」という言葉があるくらいだ。慣れた人は、水上駅が近づくと跨線橋に近い先頭方向に移動し、停車するやいなや、隣のホームへと階段を急ぐ。
この方法で座席は確保できるが、水上駅近くに泊まるのも一案だ。水上は湯の町である。のんびりと温泉宿で過ごし、翌朝、高崎からの列車が到着する前に越後湯沢方面、
繁忙期は諦めるしかない?
廃線が決定、または濃厚な線区は諦めることも必要だ。
函館本線の「山線」と呼ばれる長万部―小樽間は、沿線自治体の合意もあり、2030年度に北海道新幹線が延伸(予定)した際、廃線・バス転換となる。この区間は1日4往復しかないこともあり、鉄道ファンに人気の路線となっている。ときおり臨時に設定される特急ニセコ号は発売と同時に売り切れる。
2020年3月以降、同区間はH100形という最新の車両に置き換わったが、それ以前のキハ150形の座席数が49席だったのに比べ36席に減った。また1両で運行することも多く、繁忙期は混雑が激しい。長万部駅からラッシュ時並みの乗客を満載して発車していく姿を何度も見かけた。
JR西日本の芸備線も先行きが怪しく、繁忙期は混雑する。こうなるともはや乗車は諦め、地元の方々に譲ったほうがいい。どうしても乗りたいのであれば、閑散期の平日に訪れるしかないように思う。
以上、基本的な考え方を示した。各地で応用してみると新たな発見があるかもしれない。いずれにせよ旅程には余裕を持ちたい。そして譲り合いの気持ちを忘れず、ほかの人に迷惑をかけないことが第一であることは頭に置いておこう。
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