旅行の「繁忙期」、混み合う列車で座れるコツは? 旅慣れた人が実践する、シンプルだが確実な技

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27番線、14時15分新大阪始発の「のぞみ380号」の自由席待機列に発車25分前に並んだ。新大阪始発は多数あるので、繁忙期でも20分前後の待ち時間で大丈夫だ。

私が目指す新幹線の前に、広島始発の新大阪13時57分発「のぞみ148号」がやってきた。座れそうであれば乗ってもよいなと車内を外から眺めたが、やはり満席であった。新大阪で下車する人も多いとはいえ、座れたのは数人であろう。

結局、予定通りの新大阪始発に乗り込んだ。連休最終日にもかかわらず空席も多いまま発車。若い女性の2人組が知ってか知らずか「なんだ、混むと思っていたけど余裕だね」と会話するのが聞こえた。結局京都でも座席は埋まらず、名古屋でようやく満席となった。

のぞみ自由席
「のぞみ」の自由席は16両中3両のみだ(撮影:尾形文繁)

このように、東海道・山陽新幹線の上りでいえば、博多始発は当然として、広島始発や岡山始発の列車があるので、帰る場所によって使い分けるといい。また、「ひかり」や「こだま」であれば自由席も多く、始発駅でなくとも座れる可能性は高い。

「のぞみ」始発駅を見分ける方法

注意点だが、この際に直前に来た広島始発の「のぞみ」は日によって、博多発、広島発、新大阪発と始発駅が変わる(2022年5月時点)。この日、とあるスマホアプリでは「新大阪始発」と誤った表示になっていた。紙の時刻表を持ち歩く人は少ないと思うので、複数のアプリで確かめたほうがいい。

また、「のぞみ○○号」の番号の付け方には規則があり、これで始発駅の判断がつく。東京―新大阪間のみを走る列車は200~400番台と覚えておくといい。先の新大阪13時57分発の列車は、博多・広島発の場合148号、新大阪発は228号となる。番号付与の規則は東海道新幹線に限らずあるので、興味がある方は調べてみると面白い。

下りの場合は、東京と新大阪始発が大半であり(早朝に品川発や名古屋発がある)、普段は新横浜利用の人でも指定券が取れず自由席を利用するときは、乗車券や特急券代が余計にかかるが、いったん東京や品川まで行って乗るのも一案だ。実際、繁忙期では品川を過ぎた時点で自由席は満席となる光景をよく目にする。

新幹線発車案内
東京駅の東海道新幹線発車案内(撮影:尾形文繁)
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