Netflixが日本での「アニメ製作」を減らす事情 アニメ制作会社の間で不信感が広がっている

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こうした状況では、確かに製作本数を増やすより、的を絞って集中投下する戦略のほうが合理的かもしれない。「Netflixが日本に上陸した直後は口頭ですぐに企画が決まることが何度もあった。今はその勢いはなく、熟慮する局面になったのだろう」と分析するアニメ業界関係者もいる。

2022年10月からは集英社と初めての共同製作作品となる『ロマンティック・キラー』がNetflixオリジナルアニメとして配信される。これまで数多くのヒット作を生み出してきた集英社との連携は重要な意味を持つ。山野氏も「これをきっかけに、作品制作はもちろん、より一層多面的な取り組みでご一緒できることに期待している」とラブコールを送る。

ただアニメは制作開始から配信まで3〜4年かかることが多く、今のNetflixの戦略が実際に形となって現れるのはまだ先の話だ。その時には、これまで見られたようなチャレンジングなオリジナル作品は少なくなっている可能性が高い。それでもヒットアニメを生み出せるのか。Netflixは大きな転換に挑んでいる。

髙岡 健太 東洋経済 記者

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たかおか けんた / Kenta Takaoka

宮崎県出身。九州大学経済学部卒。在学中にドイツ・ホーエンハイム大学に留学。エンタメ業界担当を経て、現在はM&Aや金融業界担当。MMTなどマクロ経済に関心。

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