「肥満に加え高血圧、高血糖、血中脂質の異常のうちの2つ以上が加わればメタボリックシンドロームです。4つすべてを持っていたら、何もない人に比べて約30倍も心筋梗塞や脳梗塞などの心血管病を起こしやすい。これは疫学調査にもとづいた、有名な数字です」
と話す浅原さんは、メタボリックシンドローム外来でこうした人たちの生活指導を行い、効果を上げている。実際の指導内容をもとに、読者にもすぐに取り組める生活療法のコツを紹介してもらった。
「これらをまじめに実行すれば、必ずやせます。高度肥満の患者さんでは、3カ月で10kg減量できることも珍しくありません。やせれば中性脂肪など、各数値が下がり、動脈硬化の改善、心血管病の予防につながります」
なお、京都医療センターでは、肥満メタボ専門外来チーム(医師・管理栄養士など)で減量に取り組むメタボ患者に指導している。「1食約500kcal、塩分約3g、低脂肪、食物繊維たっぷりのメタボ対策ランチ」を考案し、院内レストランで提供。このレシピを中心に、家庭で作りやすく、肥満が気になる人たちの好きなメニューも入れてまとめたレシピ本『京都医療センター メタボ外来の3カ月で確実!やせるレシピ』『京都医療センター メタボ外来のやせる弁当と作りおき』を出版している。
「多くの方が減量に成功されているので、ぜひ参考にしていただきたいですね」(浅原さん)
(取材・文/狩生聖子)
名古屋大学環境医学研究所メタボ栄養科学研究部門特任教授
浅原哲子医師
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