大学生って、社会人に比べたらめちゃくちゃ楽チンですよ。1日に受けなくてはいけない授業は、多い日でも2コマか3コマ。1コマ90分なので、1日の拘束時間は3時間から4.5時間でしかありません。
一方、社会人の場合、始業が朝9時で、だいたい夕方5時までが一般的な就業時間です。お昼に1時間の休みがあるので、実働は7時間ですが、定刻の5時では仕事が終わらず、1~2時間の残業をしなくはいけないこともザラにあります。大学の講義数に換算すると、社会人の場合、1日7コマ以上の授業を受けているのに匹敵する時間を拘束されてしまうのです。
加えて、年間の休みの日数も大学生と社会人では段違いです。大学生の場合、夏は約2カ月間の休みがあり、春休みや冬休みに土日と祝日も加えると、だいたい年間で180日。5カ月以上がお休みです。
社会人の場合、会社によって多少の違いはありますが、夏休みはだいたい1週間。正月を挟んで冬休みはもらえますが、春休みはありません。ですので、社会人の場合、土日と祝日を加えても、お休みは年間で約120日と、大学生に比べて60日も少ないのです。
日本の場合、大学の授業は基本的には先生の講義を聴いているだけで、肉体的にハードなことはいっさいありませんし、人間関係で悩むこともありません。確かに、各期末に試験があったり、課題の提出を求められたりすることもありますが、それすら年に何回かで、逃げ出したくなるほど厳しいものではありません。
こんなに楽ちんな大学生活ですが、これを四十数年間、仕事として続けろと言われると、多くの人が尻込みをするのは、なぜなのでしょうか?
答えから言ってしまうと、大学で授業を受けるよりは、仕事のほうが楽しいと感じる、または楽しいと思っている人が多いからなのです。
仕事って楽しい?
そもそも、会社員になって働く理由って、いったい何なのでしょうか?
「生活のため」「時間を持て余してしまうから、暇潰し」。この質問をすると、こんな理由を答えてくれる人が少なくありません。
でも、よく考えてください。もしおカネや時間潰しが仕事をする理由だとしたら、先ほどの「お給料をあげるから、四十数年間、大学生をやってくれ」という質問に、飛びついてくる人が多いはずですが、実際はそうはなりません。
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