「スプラトゥーン3」爆売れだけど残念感も漂う訳 次回作に向けた試練のナンバリングになる可能性

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実際プレーしていて思うのは、全体的に「新しいスプラトゥーン感」がなく、これまで2で散々やってきたことの繰り返しのような感覚が強い。なぜならば「3ならではの新しい遊び」を提供できていないからである。

基本となる「ナワバリバトル」が変わらないのは当然としても、2までの「ガチマッチ」から名称が変わった「バンカラマッチ」でプレーできるのは「エリア」「ヤグラ」「ホコ」「アサリ」で、2とまったく同じラインナップ(一部ルール変更あり)だ。

シリーズの核ともいえる、撃ち合いの部分で新しいモードが追加されていないのだから、新規感が感じられないのは当然のことだろう。

ブキも基本的に最初からそろえ直し

また、ブキについても同様である。ブキの種類に「ワイパー」と「ストリンガー」が追加され、各ブキの「スペシャル」も大幅変化した。

だが、新しいブキは非常に扱いのクセが強く、あまり使っている人を見かけない。とくにワイパーは使いこなせればかっこいいが、使いこなすのは非常に難しいことから、「ロマンブキ」などと揶揄されている。

また、ブキは基本的に最初からそろえ直しだ。救済措置があるとはいえ、長いプレー時間の中でアンロックが進み、多くのブキを自由に選択できる状態となっていた2と比べると、選択肢が非常に狭くなってしまっている。

もちろん3ではフェスなどのイベント開催や、定期的なアップデートが行われることで、ネットなどでの反響を含めて盛り上がるし、楽しいのは間違いがない。

しかしスプラトゥーンというゲームの撃ち合いそのものを楽しみたいのであれば、すでにフェスもアップデートもない2をプレーし続けても、ゲーム体験的にはそれほど変わらない。だから3は2の大型アップデートくらいに感じてしまい、「2とあまり変わっていない」「2でやったことの繰り返し」という印象が拭えないのである。

カードゲームを楽しめる「陣取大戦ナワバトラー」などの新要素もあるが、スプラトゥーンにカードゲームは求めてないし……。

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