ビジネス現場でこそ役に立つ「人文学」の学び直し 人気ポッドキャスト「コテンラジオ」設立者に聞く

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深井龍之介(ふかい・りゅうのすけ)/COTEN代表。1985年生まれ。九州大学文学部卒業後、大手電機メーカーに就職。退職後、ベンチャー企業取締役に就任。2016年にCOTENを設立 (写真:COTEN)
リスキリングやリカレントなどの学び直しが注目されている。政府は、個人のリスクリングで5年間で5兆円の支援を行うと表明。支援策を充実させる企業も増えている。週刊東洋経済10月22日号(10月17日発売)では「学び直し全ガイド」を特集。40~50代を中心にした学び直しのすべてを解説している。
当然、人文学など、「教養」の学び直しについても注目が集まる。そこで、人気の音声配信番組「歴史を面白く学ぶコテンラジオ(COTEN RADIO)」を主宰し、『歴史思考』などの著書を出す深井龍之介さんに、人文学を学ぶ意義や勉強法などについて聞いた。

二千数百年の人文知には勝てない

──なぜ歴史の勉強を?

大学2年生の頃、たまたま中国の古典を読んだ。それまで古典は古い考えと思っていて、どちらかといえばバカにしていた。だが、近代の学者より孔子や墨子などの思想のほうが合理的に感じられたのが私の中では大きな発見だった。それからは、世界史、日本史を問わず、幅広い時代について勉強するようになった。

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──働く中で歴史が役に立ったと実感したときはありますか。

新卒で入社した電機メーカーを辞めると決断したとき、業績がよい会社だったので周りにいたすべての人たちから反対された。しかし、ちょうど中国の後漢王朝について勉強していて、滅びゆく様子が会社の状況と似通っていると感じた。それで、いずれ経営が立ち行かなくなるだろうと……。誰も信じてくれなかったが、私の中では「もう無理」という確信があった。6年後にそのとおりになった。

その後はベンチャー企業の経営へ。ベンチャーが人や資金を集めるには、ビジョンやミッション、パーパスなどと表現される哲学がしっかりしていなければならない。だが、私が関わったベンチャー企業のメンバーは全員30歳以下で、二十数年生きただけの人生観でいくら考えても大した哲学は生み出せなかった。二千数百年の人文知には絶対的に勝てない。だから、偉人たちの人文知を踏まえて考えるのが重要だと思った。

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