「自衛隊は時間にルーズな組織」と米軍が思う訳 元陸自隊員が驚愕した米軍との「文化の違い」
ところが、もちろん肝心の米兵はほぼほぼ帰ってしまっています。会場には、エドワード・スノーデンに雰囲気が似ているナードっぽい米兵1名のみが残されていました。彼は、自衛隊側が「頼むから俺たちの一発芸見てくれよ!」と頼み込んで残ってもらったのです。そして、陸自のますらおたちは、そのスノーデンに対して「タッチのOP曲が流れる中、C3POとストームトルーパーが相撲する」という一発芸を披露しました。これにはスノーデンも苦笑いで、自衛隊側の気分は浅草キッドの「客が一人しかいない演芸場」で芸を披露した気持ちでした。
アメリカ人に「場の空気」は関係ない!
ただ誤解してほしくないのですが、「米兵は飲み会やパーティーが嫌い」というわけではありません。あくまでも「フォーマルな宴会は仕事と同じ」というわけです。今時の若手社員が「プライベートの飲み会は大好きだけど、会社の忘年会はマジで行きたくない……」という感覚に似ています。このあたりは日本人と一緒ですね。
ちなみに「ビール飲み放題! 騒ぎ放題! 肉もじゃんじゃん食べてくれ!!」といった感じのパーティーであれば米兵もウキウキです。そして「日米腕相撲大会」とか、「日米相撲大会」が始まって大いに盛り上がり、時間になってもビールを飲み続けて帰ってくれなくなります。家に遊びに来て、晩ご飯の時間になっても帰らずにゲームをやりたがる友達に似ていますね。
また、働き方についても米軍は「リーダーが残業をしていると部下が帰れなくなる」という考え方が根強く、できる限り定時に帰りますし、任務や訓練中の休息や睡眠についても自衛隊よりも重要視して時間を確保します。そうした理由から、「米軍とは働きやすい」と言う幹部自衛官も多いです。幹部以外の自衛官でも、そんな「個人の自由」と「ルール」をしっかり守る米軍の文化に憧れるますらおがたくさんいます。
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