衰退の国・日本で「投資はギャンブル」と思う危険 リスクを避けて投資しないことが真のリスクだ

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この点をはき違えてしまい、短期での利益を追求してしまうと、かえって損をするリスクを高めてしまいます。投資というのは、長くやればやるほど得られる利益が大きくなっていくものなのです。

近年、「貯蓄から投資へ」と叫ばれていますが、ここでいう投資とは、長期投資のことをいっています。

投機を「やるべき!」と私が思うワケ 

投資をするうえで欠かせないキーワード、2つめの「投機」について。

「投機と投資とって、一文字違いで似ているけど、どう違うの?」

と考える人もいると思いますが、投機というのは、ギャンブルのようなものです。

一方、投資とは、自分の資産を増やしていくための戦略や手法のこと。もしかしたら、「投資はやってもいいけど、投機はしてはいけない」というのを聞いたことがあるかもしれませんね。けれど私は、「投機は行うべき」と考えています。

もちろん、なんでもかんでも投機すればいい、という意味ではありません。そうではなくて、「正しい投機をきちんと行うことによって、投機が効果的になり、資産が形成しやすい」ということです。

じゃあ、投機の正しい行い方って、一体どんなもの? それは、自分の全体の持ち分に対して、正しい割合で投機的な商品を持つこと、です。

全部の資産を投機に回してしまうと、当たり前ですけど単なるギャンブルになり、投資ではなくなってしまいます。ですが、自分の全資産の中で、投機的な商品を一部だけ持つことは、実は大きな武器になるんです。

その理由は、投機が資産を大きくさせるからです。

最近、ボラティリティーが大きい商品が増えてきています。ボラティリティーとは、価格変動の度合いを示す言葉。不確実性の増す世の中にビジネスが連動するので、企業価値の変化も激しい世の中になりました。スタートアップベンチャーの企業価値は瞬く間に10倍、100倍になる可能性を秘めています。

一方でその逆も然り。数カ月で10分の1、100分の1になってもおかしくはありません。

次ページ変化が激しい世の中だからこそ、チャンスも大きい
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