ライバルが手を結ぶ「自販機」の厳しい運営の実情 ダイドーとアサヒが新会社設立し事業効率化へ
しかし、これらの取り組みで両社の自販機事業の抜本的な収益改善が図れるかは不透明だ。
現時点の計画では、新会社にぶら下がる形となった後も、ダイドー、アサヒの子会社はあくまでそれぞれのトラックで補充作業などに回る。同じエリアの隣り合う場所に両社の自販機があっても各々が向かうこととなり、作業効率を上げるためにはさらなる事業の一体化の余地もありそうだ。
また、今回の提携では、ダイドーとアサヒが抱える自販機の直販会社がすべて、新会社の傘下に収まることとなる。これについて、ある大手飲料メーカーの幹部は「かつてキリンビバレッジなどが実施したような、自販機関連業務の外部化の布石となる可能性もある」と話す。
キリンビバレッジは2000年代、自販機業務に携わる従業員を自販機事業関連会社に出向させたのちに転籍させ、
自販機での生き残りを懸けて手を結んだダイドーとアサヒ。縮小の続く自販機市場で勝ち残るためには、より踏み込んだ効率化策を迫られる可能性もありそうだ。
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